TOSHI-LOW(BRAHMAN/OQU)
×後藤正文(ASIAN KUNG-FU GENERATION)[後半]
TOSHI-LOW
「あの人達も若い頃からすごい教育され続けてるじゃん。タニマチから払ってもらって、ごっつぁんです、っていう世界。そこでは自分が何かを改革したり、何かを能動的に変えるっていう力を奪われ続けてるんだよね。なんか会長がいて、会長が言ったらそうなんですと。たとえ違うと思っても、大相撲はこうなんだよ、って教え込まれてさ。それがもしかしたら“八百長はこうやるんだよ"って話かもしれなくて、それがルールになってるんだよね。嫌なルールだけど、それを疑う力、自浄作用する力を奪われてきた。それって本当に嫌な意味での教育っていう気がする。でも国とか大きい力になればなるほど、考える力を奪うっていうやり方を選ぶんだよね。それは自分が批判されたくないから」
後藤
「企業は従順な奴らを求めて、使いやすい戦士を作ってるわけですよね。この国のシステムってほんと凄くて。優秀な奴が東大に行って結局官僚になって、本当に勉強のできる奴らが動かしてる国がこれなのか、って」
TOSHI-LOW
「うん。勉強できるってことと、本質的にいいってことは本当に別なんだっていう、簡単な結論なんだけどね」
後藤
「そうそう。演算速度が早い奴と実際に動かせる奴は違うんですよね。営業すっごい上手だけどバカ、とかいますもんね。モノを渡したらどこでも売ってきちゃうけど、勉強はとにかくできないとか」
TOSHI-LOW
「いるよ。俺の先輩でもパナソニックの偉い課長になった人がいて、でも現場ではジミーちゃんって呼ばれてて。その人じゃなきゃ嫌だっていう職人さんが何百人もいる。でも企画書とかそういうの書けないの(笑)。あと試験とかも落ちるから今より偉くなれないんだけど、茨城で何十億を動かしてるっていう。そういうの見ると素晴らしいなって思うよね」
後藤
「人の能力ってそうですよね」
TOSHI-LOW
「もっといろんな意味で能力が評価されるべきで。音楽でも感じない? いつの間にかさ、ピッチが外れないことやリズムが正確なことが求められてきて。バンドの本質的な部分、オリジナリティとか、そいつのやりたいこと、っていうのがだんだん消えていく気がして。それは聴いてるオーディエンス側もそうなんだよね」
後藤
「みんな、上手い下手を言いますよね。ピッチとかすごい潔癖」
TOSHI-LOW
「あそこの歌がちょっとズレてます……だからなんだ? って話だよ」
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