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石井光太 ×後藤正文(ASIAN KUNG-FU GENERATION)

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石井「ノンフィクションの世界っていうのは、おっさん臭漂う世界なんです。自分はできるだけ若い読者を掴もうと志しているし、自分で言うのもなんですけど、僕の作品には若い読者が多いと思ってるんです。本の世界で仕事をしていて思うのは、結局おっさんに褒められても何も変わらないですよ。これは本当にそうなんですよ。変わるには中学生高校生、せめて大学生、最高でも25歳くらいの層に訴えられないと、物事は変えていくことができないんです。僕は自分でやっていて、そこにもどかしさがあります。音楽の世界って、聴く層が圧倒的に若いじゃないですか。そこには堅苦しい理屈も必要ない。これから何かを作っていこうって人に、直接訴えかけることができる。だからこそ、本当に後藤さんを羨ましく思うんです。後藤さんにできることは、たくさんあると思うんです。先ほどおっしゃっていたように、社会的な文脈を通す必要はなくて、後藤さんというごく個人のフィルターを通して、自分がどう思うかどう感じるか、何を大切にするかを発信することによって、聴いている人間がこれから何かを組み立てていこうとするときに、ひとつの大きな材料になり、指標になるわけじゃないですか。ファンに対してビシッとダイレクトに届けられる素晴らしさ、それが音楽の一番の強みだと思っているんです。各分野、そのフィールドでなければできないことはあると思うので、その中でいろいろ変えていくことができる今は、一番大切な時期だと思うんです。だからこそ、後藤さんにはいろいろ発信してほしいですね。それは救援するってことだけではなくて、日常の中に小さな神様を見つけることだってそうだし。詞を書く上で、僕の本を参考にしてもらえていたら、すれはすごく嬉しい。今回の話もそうだし、そういった中で何か一緒にできて、新しい価値観、世界像を作っていけたら幸せだなと思いますよね」

後藤「そうなったら僕も良いなと思います。僕達のような30代が、それぞれの持ち場でやりたいことやるべきことがあって。そういうことが打ち合わせなく、バラバラだけど何となく同じ方向を向いていてほしいなって思うんです」

石井「そうですよね。“後藤さん、何やってんだ!"“石井、何やってるんだ、バカか!"とか、それでも良いと思うんですよね」

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