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INTERVIEW
MATT SHARP-マット・シャープ- (THE RENTALS) インタビュー
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───わかりました。実はこのインタビューはアルバムのライナー用ということもあり、実は各11アーティストとの関係性と各曲へのコメントなどを頂ければと思っているのですが。

マット: うわぁ、困ったなぁ。話したように、僕が率先してみんなに声をかけて作ったというわけではないから、正直、どのアーティストもそこまで深く知っているというわけではないんだ。ちょっとしたことくらいなら話せるけどね。中には全く知らないアーティストだっている。曲についてコメントすることくらいはできるけどね。

───できる限りで大丈夫ですので、よろしくお願いします。では、まず1曲目から。

01. THE LOVE I'M SEARCHING FOR / YEAH YEAH YEAHS
マット : ことの経緯はさっきもちらっと話したけど、僕は時々曲作りに専念できるよう普段の日常とは離れた場所に行くんだ。それでスペインに向かうところで友達から電話があって、彼等がこの曲をやったと聞いたんだ。彼等の音楽は好きだったから、まずびっくりした。非常に嬉しかったよ。
彼等とはスペインのフェスで一緒になったことが実はあって、確か僕らが彼等の前にプレイしたんだったと思う。彼等のライヴはとにかく凄いからね。彼女のパフォーマンスは本当に目を見張るものがある。でも、その時は話をするなんてこともなかったんだ。だから彼等がカヴァーをしたってのを聞いてびっくりした。フェスで一緒になったばかりだったからね。
この曲は、(曲作りで行っていた)スペインから戻ってから聞いたんだけど、直ぐに気に入ったよ。まず彼女の声が凄くいい。そして、歌詞も違っていて最高。今回のアルバムを聞き直すと、中には歌詞が違っているのが幾つかあるんだけど、思わずこっちのほうがいいのかも、って思ってしまうんだ。歌詞に忠実に歌うことが一番大事じゃないってことを再認識させられたよ。書き手にとって細かい言い回しまでとことんこだわるのは大事かもしれないけど、他の人がそれを全く無視した形で彼等なりの歌い方で歌っているのを聞くと、まるでシャワーで歌を口ずさむ感覚で「いちいち気にしたってしょうがない」って思うんだよね(笑)。そのほうが良く聞こえたりすることだってあるしね。ということで、このヴァージョンは凄く気に入っているよ。そして彼等のようにもともと好きで聞いていて、尊敬もしていたバンドが自分の曲を取り上げてくれたってことだけでも光栄だったよ。

02. FRIENDS OF P. / TOKYO POLICE CLUB
マット : まず、この曲で歌っている女性ボーカルのサラはレンタルズでも歌っている人なんだ。
彼等には女性ボーカルがいないバンドだから、レコーディングしていた時、女性コーラス・パートができる人を探していて、だったら本家に聞いたらいいじゃないかってことになったらしく、僕らに連絡してきたんだ。良かったんじゃないかな。
彼等のヴァージョンの何が気に入っているかって、リード・シンガーがベースも弾くんだけど、この曲の彼のベースが正に僕のツボにハマって、「このベース・ラインめちゃくちゃいいね」って思ったんだ。こうやってくれて本当にありがとうってね。
彼等はロスにライヴをしに来たんだけど、これは彼等のライヴでの定番だっていうんで、僕に一緒に飛び入りで出てくれないかって依頼があったんだ。彼等は本当に自分達らしいアレンジで自然に曲を演奏するから、彼等のファンにとっては僕が出ようと出まいとあまり関係ないと思ったんだけど、キーボードとタンバリン担当ということでステージに一緒に出て、バッキング・ボーカルも歌った。で、やっぱり彼等のファンにとっては「何???誰???」って感じだったと思うんだ(笑)。
実は同じようなことが前にもこの曲であってね。ブラーがこの曲を凄く昔にカヴァーしたんだ。で、一緒にツアーを回っていた時、彼等はフランスのテレビ用にこの「Friends Of P」のカヴァーをやって、そこに僕もバック・コーラスで参加したんだ。その時のことを思い出したよ。

03. WAITING / MOTION CITY SOUNDTRACK
マット : 彼等とはツアー中に知り合ったんだ。僕達のNYのショウを彼等が見に来てくれた時に雑誌用の対談を一緒にやって、彼等が僕の携わった『ピンカートン』の曲をカヴァーしたことがあるとか、レンタルズのキーボードに凄く影響されているという話をしたんだ。
彼等もレンタルズと同じ悩みを抱えているっていう話もした。つまり、どれだけキーボードをたくさん使っていようと、人から必ず「もっとキーボードを使ってほしい」と言われるっていう(笑)。
1曲丸々キーボードでプレイしている曲だろうと、5000台のキーボードを駆使した曲だろうと、絶対に「いやぁ、もう少しキーボードがあったらいいね」って言われるんだ。そういう話で彼等とは意気投合した。その直ぐ後くらいにこのカヴァーを彼等がやったんだ。めちゃくちゃいい連中だったよ。本当にいい奴らだった。

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