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石井光太 ×後藤正文(ASIAN KUNG-FU GENERATION)

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後藤「僕は、音楽は10年以上かけてやってきていることだけど、それ以外の分野を今やっている音楽以上に掘ることはできないから。そういうときは、音楽に集ってくる人達に対して、光太さんのような面白い人がいて、こういう面白い本がありますよってレコメンドするっていうか。そういう風に紹介すれば、中高生は読んでくれると思うんですよね。30代20代って、好きなものができあがっていて、人から勧められても、テコでも動かないところがあるから。小学校中学校で好きになったものって、一生好きなんですよね。だから、小学生とか中学生に届けることがロックンロールのあるべき姿っていうか。でも今は音楽が、洋楽邦楽とかいろんな断絶の仕方をしているところもあって、そういうところにひとつ杭を打ち込んでいけたら面白いなと思って、自分達でフェスを始め続けたら、何年かしたら一定層の同じような考え方の人達が出てきてくれるんですよね。種の蒔き方としては、そういうことだよなって確かに思っていて。自分が言ったりやったりすることって、ダイレクトに中高生に響きますよって、そういことを意識しなさいよって、自分に対して思いますね。そういう点においては、自分の行動の中である種自分の偶像と付き合わなければいけないという、最たるところではあるかなと思います」



石井「この歳になると、若い子を見ると無条件にかわいいなって思いますよね。僕達もあと10年したら、40代半ばのリアルおっさんですよね。そうなったらいろんなことが変わってきて、20代後半や30代の人間が前線で戦っているわけです。だからこそ、自分が苦労してでもその世代の人達が上手くいくような土壌を作りたいなと思っています。僕はタイプ的にブルドーザーなんですよ。ぐちゃぐちゃの中をグワッと掘り起こして、あとは次の人が耕して新しい畑を作ってくれたらうれしいなって意識があります。それは音楽の世界でも同様だと思うんです。後藤さんが他のミュージシャンと違う手法で畑を耕して、それを聴いて育った今の中高生が10年20年経ったときに、その畑でまた違うものを生み出していけたらいいと思うし。物事ってそうやって繋いでいくしかないと思うんですよ。そういう意味でいうと、僕も後藤さんも決して大きな存在なのではなくて、ある周期の中で耕すひとつのブルドーザーでしかないわけですから。でも、それができる幸せっていうのを最近感じている、それって面白いなって考えているんですね」

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