金澤ダイスケ(フジファブリック) × 後藤正文(ASIAN KUNG-FU GENERATION)ー対談-
──アジカンのデビューが2003年、フジファブリックのデビューが2004年で、近い時期にデビューしていますが、これまで意外と対バンなどしてないですよね?
後藤「でも、インディーズのころとか何回か対バンしてたと思うよ」
──金澤さん加入前ですか?
金澤「加入してからも、新宿リキッドルームで対バンしましたね」
後藤「あんまり話した記憶はないね」
金澤「ライジング(「RISING SUN ROCK FESTIVAL」)の時に、軽く挨拶したくらいで」
後藤「そうだったね。アジカンの『ブラックアウト』を、変な曲でいいって褒められて。いや、フジファブリックの方が、変態っぽい曲だねって話した記憶がある(笑)。志村君とかもライブハウスとかで、いろんな人に話しかけるタイプの人じゃなかったし、フジファブリックとちゃんと話す機会がなかったんだよね」
金澤「そうなんですよね」
後藤「僕らもあんまり人懐っこいバンドじゃないから(笑)」
金澤「お互いそういうバンドだったんでしょうね」
後藤「我が道を行くみたいなね」
──アジカンの6月にリリースしたニュー・アルバム『マジックディスク』は、鍵盤もアレンジされた楽曲もあって、今回のツアーは鍵盤無くしては成立しづらい部分もあったかと思うんですけど、まず金澤さんを迎えたいと思ったのは?
後藤「金澤君とやりたいとは結構前からずっと思っていて。フジファブリックが忙しくない時期があったら、1曲くらい弾いてもらえないかなと思ってたんだよね。単純に、フジファブリックいいなって羨ましいなって思ってて。フジファブリックの曲って、変態チックっていうか、アンサンブルが変わっていて。すごく、音楽的に見えていたから」
──今回のツアーに鍵盤を入れたいと考えると、真っ先に金澤さんの名前が候補で挙がっていたんですね。
後藤「鍵盤を入れてツアーを廻るんだったら、第一候補でお願いしたいなと思って。でも、バンドがあるからどうかなって思ってたけど。まぁ、さすがに75本のツアーとは思ってなかったよね?」
金澤「最初、秋のツアーって聞いてたから、受けてたんだけど。よくよく聞いたら、75本で、すげえなって思って(笑)」
後藤「鬼だよね(笑)」
金澤「75本とかやったことないし、やったことないことはやってみたいし。75本の先に、何かがあるんだろうなって思って。75本あるから、その期間にいい意味でいろんな僕の効果が出せて、バンドがもっといい方に変わっていったらいいなと思って」