さて、本編はFYKさんが素晴らしいレコメンを書いているので、そちらを参考にして頂くとして、
ここではオリジナルの10曲以外について書いてみようと思う。
と言ってもデータ的なものだけど、ガイドブック的にお楽しみ下さい。
え!...いや、決して自分の為のメモではないですよ!?
まずはDisc-1。
こちらはシングルのB面曲(CDシングルで言うところのカップリング曲)中心にまとめられている。
11. "You Gave Your Love To Me Softly"
12. "Devotion"
13. "The Good Life "(Radio Remix)
14. "Waiting On You"
15. "I Just Threw Out The Love Of My Dreams"
16. "The Good Life" (Live and Acoustic)
17. "Pink Triangle" (Radio Remix)
18. "I Swear It's True"
19. "Pink Triangle" (Live and Acoustic)
20. "Blue Vs. Pinkerton" (Interview)
11.12.はシングル"El Scorcho"のB面曲。特に"You Gave Your Love To Me Softly"はファンの間でも人気の曲。別バージョンがサントラ『Angus』でも聴くことが出来るが、そちらはもっとラフなバージョン。ちなみにASIAN KUNG-FU GENERATIONもこの曲をインディーの頃、カバーしていたとか。
13.はラジオ用にリミックスされた"The Good Life" で、ドラムが少し違う。非売品としてラジオ局に配られた音源。
14.15.はシングル"The Good Life"のB面曲、"I Just Threw Out The Love Of My Dreams"はWeezerとも親交の深いThat Dogのレイチェル・ヘイデンがボーカル。ライブでもほとんど披露されず幻の曲扱いであったが、NANO-MUGEN FES.2006でマット・シャープ(元Weezerのベーシスト)のバンド、The Rentals(レイチェル・ヘイデンはRentalsのメンバーでもある)が、ほぼオリジナルに近い形で再現してくれた。こちらもとても人気の高い曲。
16.19.はシングル"The Good Life"オーストラリア盤のB面曲で、1996年にシアトルの高校、Shorecrest High Schoolで行われたアコースティックライブの音源。
17."Pink Triangle"は当時シングルカットが検討されるも、結局はカットされず。これは、シングル用にミックスし直したバージョンで各パートが調整されている。ぱっと聴いてみても違いがわからないのは内緒だ。
18.とdisc-2の13.はその"Pink Triangle"のB面曲として予定されていたもので、17.と同時期に録音されている。ちなみにこの時、マット・シャープはイギリスでRentalsのレコーディング中だった為、録音には立ち会っていない。その為、Scott Rieblingが代わりにベースを弾いている。
"I Swear It's True"は1st『ブルーアルバム』のデラックス・エディション(国内盤は廃盤)にデモが収録されているし、"Getting Up And Leaving"も、リヴァースのソロ作『Not Alone: Rivers Cuomo & Friends Live at Fingerprints』のDVDでも演奏されているが、こうしてスタジオ録音されたバージョンが聴けるのは嬉しい。
20.は隠しトラック的なインタビュー。オマケです。
そしてDisc-2。
こちらはライブ音源や未発表音源など。
1. "You Won't Get With Me Tonight"
2. "The Good Life" (Live at Y100 Sonic Session)
3. "El Scorcho" (Live at Y100 Sonic Session)
4. "Pink Triangle" (Live at Y100 Sonic Session)
5. "Why Bother?" (Live at Reading Festival 1996)
6. "El Scorcho" (Live at Reading Festival 1996)
7. "Pink Triangle" (Live at Reading Festival 1996)
8. "The Good Life" (Live at X96)
9. "El Scorcho" (Live and Acoustic)
10. "Across The Sea Piano Noodles"
11. "Butterfly" (Alternate Take)
12. "Long Time Sunshine"
13. "Getting Up And Leaving"
14. "Tired Of Sex" (Tracking Rough)
15. "Getchoo" (Tracking Rough)
16. "Tragic Girl"
1. "You Won't Get With Me Tonight" は、ファンの間で幻のアルバムと呼ばれる『Songs from the Black Hole』に収録予定だった曲。しかしこれは完全に未発表というワケではなく、Yeah Yeah YeahsやIggy Popが参加したコンピ『Gimme Skelter』に収録されている。(ちなみに『Songs from the Black Hole』のトラックリストには、"Tired Of Sex"や"Getchoo"や"I Just Threw Out the Love of My Dreams"等も入っていた。詳しくはweezerpediaを参照)
2〜4.は1997年にフィラデルフィアのラジオ局「Y100」で録音されたアコースティックライブの音源で、メンバーのリラックスした演奏が聴ける。2."The Good Life"はラジオ局のコンピ『Y100 Sonic Session Vol.1』にも収録されている。
5〜7.はその名の通り、1996年のReading Festivalでの演奏を収めたもの。リヴァースの声が裏返ってたりもするが、臨場感たっぷり。ピンカートン発売前だけに、新曲に対する観客の微妙な反応も面白かったりする。ちなみにWeezerは初日のメインステージに登場。この日のヘッドライナーはRage Against the Machineだった。観てえ!
8.は1997年、ラジオ局「X96」でのアコースティックライブ音源で、ベネフィット(チャリティー?)CD『X96 More Cheap Live』にも収録されている。
9.こちらはdisc-1の16.19.と同じくShorecrest High Schoolで行われたアコースティックライブの音源。今回この曲に限らないが、ライブ…特にアコースティックだと、どうしても当時のベーシストであるマット・シャープの暴走ぎみなコーラス&奇声(例えば「えるるるるるるるぅすこるちょーーーっ!!」など)が目立ってしまうというか(笑)。やはり、初期Weezerといえばマット・シャープ!なんだなーと妙に納得してしまった。
10.は"Across The Sea"イントロのピアノ部分で30秒と短いが、次の11."Butterfly" (パーカッション無しバージョン) の良いつなぎになっている。
12.13.はこちらも上記の『Songs from the Black Hole』からの曲。"Long Time Sunshine" はリヴァースのソロ作『Alone: The Home Recordings』にもデモが収録されているが、こちらは完成形に近い。"Why Bother?" "Blast Off!" のコーラスが重なっていくラストが面白い。
14.15.はミックスされる前の段階のもので、ガレージバンドのような勢いある演奏が聴ける。カッコよい。個人的にはこの2曲を聴けたのが大きな収穫。
16."Tragic Girl"はリヴァース本人もその出来を絶賛する「完全未発表曲」で、いかにもピンカートンな、この時期でしか作り得ない独特の空気を持った曲。楽曲を管理しているカールさん(KARL KOCH:リヴァースの古くからの友人で、Weezerのオフィシャルサイトの管理人。5人目のメンバーとも呼ばれる。)でさえもその存在を知らなかったというから驚きだ。今回のデラックス・エディションの目玉といえるこの曲でアルバムは終わる。
個人的にはオリジナルを聴きこんでこそのデラックス・エディションだとは思うけど、この頃のシングルのB面曲はどれも珠玉の名曲揃いで、これらをWeezerのベスト・ソングに選ぶファンも少なくない。それがまとめて聴けるというのは嬉しい。しかも、リマスターされて音が良い(さらに国内盤は高音質のSHMCD仕様!)とくれば、これは薦めざるを得ない。
メモ終わり。