━━初めて自分で買ったレコードの想い出はあります?
マイロ「ウェスも話してたけれど、両親からのが多いから、自分で買ったのは覚えていないかな・・。BEASTIE BOYSだったかなー」
マシュー「ターンテーブルを買ったときには、既にコレクションがあったから、どのレコードに最初に針を落とすか自分にプレッシャーをかけてた、というのはあったかも。クラーク・ケントっていうポリスのスチュワート・コープランドの覆面バンドのアルバムを乗せることにしたんだけれどね。レコードをコレクションするというのは、ツアーの楽しみの一つでもあってね。ツアーで回ったそれぞれの街で本屋さんやレコード屋さん巡りをするのは楽しいよ。で、大人になって思ったのは、やっぱりレコードの音は素晴らしい、ってことかな。iPodとかとは違うよね。僕はいずれにしてもモノを集めるのが大好きというタイプだから、レコードを買うこと自体も楽しいんだけれど。どこの街ででも出来る事だし」
レベッカ「レコードをかけるのって、音楽を聴く事に、より積極的に関与しているって感じがするわよね。iPodをつなげれば自動的に何時間でも鳴っているというのは違って」
ウェス「どれを聞こうってレコードを選んで・・」
レベッカ「ターンテーブルに乗せて・・」
みな「うんうん」
━━レコードの魅力、他に感じるところはにありますか?
マシュー「アートワークが大きいのは良いよね。あと、リアルでフィジカルなアナログ・メディア、というのも。もし、スピーカーをオンにし忘れていても、かすかに音が鳴っているという事実にいつも驚かされるんだ。あーこの細かな溝があってここから音が出ているんだな、って。もし、大きな災害とかで停電になっても、レコードを聞く事が出来るな、って、ヨウジ使ったりして(笑)」
マイロ「そういえばアメリカ議会図書館には、ほぼ永久に保存できるレコード盤があるんだよね。それと、カール・セーガンが宇宙船に乗せたレコードの話・・」
ウェス「あぁーボイジャー号のだね。色々な言語や動物の鳴き声、地球の生命や文化の存在を伝える音や画像が収められたレコードを乗せたっていう・・」
マイロ「そうそう、様々な文化を代表する音を収録したレコードを積み込んで宇宙を飛行しているんだよね。そのレコード盤にはレコードのかけ方の説明書みたいなダイアグラムが片側にあるんだよ。宇宙で誰かが見つけたら、ちゃんと聞くことが出来る様に、って。ロマンティックだよね。そのテクノロジーが果てしない宇宙で存在し続けることができるなんて本当にすごいと思う・・・」
みな「うんうん」
息の合ったやりとりで、アナログ盤の奥深さやロマンティックさに馳せる思いを語ってくれた4人。
後半では、それぞれ選んだレコードを紹介してもらいます。