logo
金澤ダイスケ(フジファブリック) × 後藤正文(ASIAN KUNG-FU GENERATION)ー対談-
img_title
──そして、これを聴いて音楽に対する考えが変わったという作品ですが。

金澤「これまたベタですが、レディオヘッドの『キッドA』です」

キッド A
キッド A

レディオヘッド

後藤「出た! 僕はこれを聴いて呪われてたわ。2000年代呪いの1枚だよ(笑)」

──『キッドA』を聴いて、考えがどう変わっていったんでしょう?

金澤「今回は、キーボーディストから見たアルバムっていうテーマをひとつ持って選んできたんですよ。僕、レディオヘッドで言うとジョニー・グリーンウッドが弾くキーボードがもの凄く好きで、レディオヘッドは今一番好きなバンドでもあるわけなんですよ。キーボード・ソロでもギター・ソロでもバーンって弾くスタイルってあるじゃないですか、僕ああいうのが元々あんまり好きじゃなくて、そこだけ自我が出てしまうような気がして。周りにもそういうソロが好きな人がいっぱいいたり、そういう音楽がたくさんある中で、これを聴いた時にこれでいいんだって思ったんです」

──自分の考えやスタイルに自信が持てたというか、肯定できたというか。

金澤「これで良かったと思えた1枚で、ここでひとつ落ち着けたなって」

──後藤さんは、『キッドA』に呪われたということですが・・・・・・。

後藤「これは発売された当時に聴いていて、ちょうど働き始めていたころで、何度も通勤途中に聴いていて、途中で家に帰りました。武蔵小杉の駅で会社に電話をして「体調が悪いんで帰ります」って(笑)。2、3回やったと思う(笑)」

金澤「呪いの1枚だね(笑)」

後藤「鬱屈としている1枚だよね。先行きの悪そうな2000年代を見透かしたような作品で、発売された翌年に911が起きてるから。また、少年Aっていうのもキーワードで、日本でも少年法の問題があったり、変なリンクの仕方をしてるよね。これは衝撃的だったね」

──音楽シーンにも多大なる影響がありましたよね。

後藤「これで日本のミュージシャンとかもプロトゥールスとかを取り入れ始めたり」

金澤「これを聴いて、ミュージシャンは考え方が変わった人多いと思いますね」

後藤「『OKコンピューター』でコンピューターとの在り方みたいなものが出始めていて、『キッドA』が決定打的な音だったよね」

NEXT / BACK


INTERVIEW TOP
MAGAZINE TOP
[MENU]
NEWS
DISC
ARTIST
MAGAZINE
MAILING LIST
CONTACT
HOME

Copyright(C) Spectrum Management Co.,Ltd. All rights reserved.