ミラーマンの音源を初めて耳にしたのは、後藤さんがTwitterで呟いていた「YOUTH」のMVでした。



ミラーマンというバンド名は聞いた事があったけれど音はまだ未聴だったので、このタイミングで聴いてみようと思いたったが吉日、私はこのMVを観た瞬間、ここ近年では味わうことの無かった、忘れていた何かを思い出すような衝動に駆り出されたのです。

“これはヤバい、すぐ動かなくては” と思い、後藤さんに感想を送ると、彼等のSoundCloudのURLがリプライで返って来ました。掲載されていた「BAMNENG」（『ニューシネマ』では２曲目「ばんねん」と同曲）という曲を聴くと、更に心を突き動かされてしまい（SCの画面背景の田舎風景？ともベストマッチしていました）居ても立ってもいられずに、衝動のままミラーマンのTwitterアカウントに感想を送り、次の日にはレーベルともコンタクトが取れて、そこからはトントン拍子に話が進み、店頭でも発売前から施策を組むことになりました。

まずは、発売前から「YOUTH」のMVを放映している、1F正面入口脇の特大モニター。(現在も放映中です)




全曲先行試聴。(現在は販売中です)




発売後の1Fの大展開。




『ニューシネマ』購入特典で付く、渋谷店限定の缶バッジ（メンバー後方にある、ショップのロゴの部分が、よく見ると「TOWER RECORDS SHIBUYA」になっているのです、素敵！）。



そして、11/16(土)16:30〜3Fイベントスペースにてミニライブ&サイン会が開催決定！！非常に楽しみです。

お店としては初流通音源で、しかも発売前から施策を組むということはかなりの賭けで、確信を持っていないと出来ないことであり、これらは全て異例の展開なのです。

発売後は、店内で音源を流すと「今かかっているの、誰ですか？」とお問い合わせがあったり、早速良い反応を頂いています。MVにも抜擢されている1曲目「YOUTH」は最初のイントロのキラキラした感じとか、もうたまらないな、と思います。

Vo.Gt 山本さんの少しハスキーで透明感のある声に、絶妙なコーラスが入っているのも良いし、USインディーを彷彿させるサウンドバランスも抜群で素晴らしい。邦楽でいうと、スピッツが好きな方にも響くでしょう。

MVでは、5人がこちらを向いて並んで演奏している様も良いし、私がこの曲で1番好きな所は、ラストのサビ前の間奏なんです。MVで初めて観た時、何よりこの間奏にグッときたし、5人の結束みたいなものがうまく表現されています。MVを撮った監督さんは、当たり前ですが、曲を良く理解されているなと思いました。見せ場を解っていらっしゃる。そしてそれをしっかり映像として伝えているのが素晴らしいなと思いました。

曲前半で「夏」や「青春」が描かれている歌詞が登場したりと、一見爽やかに聴こえる楽曲ですが、ラストのサビへ向かう間奏で、若さを失う焦燥感や切なさや困惑を表現している。そして間奏後にそれらが晴れて、

“思いのまま好きなようにやれよ
 きっと君の事忘れてしまうから"

と、強い意志に変化し、一気にサビでピークに達して、この曲は終わるのです。まさに、1曲目に相応しい楽曲ですし、 最後の、"woo ah" という部分も泣けてきます。私は、MVを含む「YOUTH」で今回の『ニューシネマ』を購入し、そしてプッシュしたといっても過言ではないくらい、この曲が好きです。

後藤さんが大絶賛されている2曲目「ばんねん」も素晴らしいので、こちらの感想は後藤さんに語って頂きたいです。

そして、忘れてはいけないのが、今作のラスト、7曲目の「unicorn in the groove」。ライブでも最後に聴いてみたくなる楽曲です。「YOUTH」とは対になる骨太なサウンドですし、『ニューシネマ』がこの曲で終わって、また「YOUTH」で始まるのも良い。そして今作のタイトルが『ニューシネマ』というのも、ネーミングセンスが有りすぎて、収録曲全てにおいても思うのですが、本当にど偉い若手新人が出てきたなぁと心の底からワクワクしています。

これからたくさんの人に出会って色んな事を吸収して、感情を放って、もっともっと転がっていって欲しいなと思います。

このレコメンド記事を読んで少しでも興味を持って頂いた方はすぐに試聴して、MVも観てみて下さい。7曲も入って¥1,000ですし、買って損はない内容です。

大阪で活動中のバンドですが、10/18(金)に『ニューシネマ』レコ発が渋谷LUSHにて開催されます。

CDを購入された方は、是非ライブにも足を運んでみて下さい！

私も初めてライブを拝見させて頂くので楽しみです。

どうかこの想いと彼等の音が、たくさんの方に伝わり、拡がりますように。