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DadaD 「Go Around」

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オフィシャルサイト(JP)マイスペース
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古溪一道─2011.6.19─

 

 ここ2ヶ月間ほどの間に、今年のベスト・アルバムやベスト・ソングに入るんじゃないかと思えるような作品に立て続けに出会っています。こんなに短期間に集中して素晴らしい音楽に巡り会えるのは珍しいのではないかと思えるほどです。
 

 そういった感覚の起因をすべてあの出来事に結びつけるのも安直でおかしいのかも知れませんが、3.11以降、「生きること」に対して、以前に比べて、より意識的に向き合っているからなのかも知れないなと思います。自分の中での音楽の意味と存在を改めて再確認して、音楽を聴けて楽しめる今の状況がいかにありがたいことなのか、と。

 

 そんな中で出会ったアーティストのひとつがDadaD(ダーダーダー)でした。知人でもあるMVディレクターの小嶋貴之さん(ストレイテナー「VANDALISM」、ACIDMANHUM」、柴咲コウ「EUPHORIA等々を手がけています)のツイートがきっかけでした。

 

まずは、遊び心に溢れたそのMVを。

 

 


 初めて聴いたときに思い浮かんだのはFeistでした。この曲MVも大傑作!)を聴いたことがある人も多いかと思います。MVでのスタイリングもなんとなく似てる気がと思ってたら、DadaDのふたりもブログでフェイヴァリットに挙げていたのを発見しました。やはり!

 

 DadaDのプロフィールはHPを参照してくだい。MySpaceでは数曲試聴出来ます。


 これもツイッター・ネタですが、メンバーのShigeくんのアカウントをフォローしてTLを見ているうちに、最近はKIMONOSとしても活動しているLEO今井くんとも繋がりがあることがわかりました。むかし一緒にバンドをやっていたそうです。その繋がりを知った瞬間にもとても納得いく感覚を覚えました。

 

 DadaDLEOくん、そしてFeistにも共通しているのは、知性、そこはかとなく漂うユーモア、うっすらと毒を感じさせるところ(この3つはポップ・ミュージックの大切な要素だと思います)。そして、都市/都会(+そこに暮らす異邦人の感覚)を感じさせる音楽でもあるところ…でしょうか。

 

 DadaDの音楽は、そのアコースティックな質感が耳に優しく、先日ライヴで観たときにも感じましたが、ヴィジュアルも含めてキュートでもありセクシーでもあります。ユニクロのCM曲(こちらの「CM映像を見る」をクリック)で使用されていたり、表参道ヒルズのイベントでライヴしたり、先に挙げたブログはファッション誌ELLEでのものだったりと、お洒落感も満載です。音楽のコア・リスナー以外の一般層にも届く可能性——例えば、またまたツイッター・ネタで恐縮ですが、高校生男子から「ここには世の女子高生にも伝わるポップ・センスがあります! それで女子と話すきっかけも出来るし!」という、やや興奮気味の素晴らしいリプライ(笑)が届いた——という要素もあると思います。

 

  と同時に、DadaDのサウンドや姿勢には、ただのアコースティックなお洒落アーティストとして消費されてしまわないだけの奥行きや、上にも書いた毒やユーモアもふんだんに含んでるように感じます。現在、ライヴは2人+サポートギターというシンプルな構成で行ってるようですが、いろんな楽器を加えたバンド・スタイルでも聴いてみたいと思わせてくれますし、実際に鳴らすかどうかは置いておいて、例えばデジタルでミニマルな曲でもギターが歪みまくったハードコアな曲でもDadaDの音として料理出来てしまうんじゃないかと思うような懐の深さと可能性も感じます。

 

 最後にもう一曲MVを。左下の日付に注目して観てみてください。やっぱり、毎日を楽しんだほうがいいですよね。

 

 

 

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古溪一道

Web
http://kazumichikokei.tumblr.com/

BIO
主に音楽関係の写真を撮っているフォトグラファーをやっています。音楽と同じくらいフットボールも大好きです。Twitterアカウントはhttp://twitter.com/k_kokeiです。