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Michou 「Cardona」

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青野圭祐─2011.3. 2─
はじめまして。京都の郊外の田舎町から、COOKIE SCENE誌を中心に各種メディアで音楽の書き物をしながら細々と暮らしている大学生、青野圭祐と申します。昨年の下半期はシアトルにて生活しておりました。そのシアトルのあるアメリカ北西部やアイスランドという国が好きです。以降、よろしくお願い致します。


自己紹介は簡単に済ませて、早速、僕がレコメンドさせて頂きます1枚目のアルバム、MIchou『Cardona』についての紹介を。

このMichouはカナダのオンタリオ州ウィンザーという都市から出て来たニューカマーの4人組なのですが、本国カナダでは既にこのアルバムを去年の2月にiTunesにてリリースしており、2010年度の新人賞を総なめしています。その日本国内盤が、この3月に満を持してリリースされます。


まずは何はともあれ、このアルバム2曲めの「Eavesdropping」のPVをご覧下さい。



カナダのどこにでもいそうなニヒルなキッズとえらく濃い顔のおっさんが風船に囲まれて無邪気にはしゃいだり、浜辺に出ていきなり演奏し始めたかと思いきや終盤では各々の楽器を投げ飛ばしたりひっくり返ったりしています。

…ではなくて、何と言ってもこのメロディ。どこか温かみがあって、クセになりませんか?
僕たちのどこかぎくしゃくした日常に寄り添うような歓喜と憂愁が一緒くたになって鳴らさられるような躍動感に満ちあふれています。


実は、このMIchou、先の新人賞を総なめした際に、「カナダのDeath Cab For Cutie」という異名を獲得しているのですが、それも納得できます。Death Cabの鬱じゃないけれどセンチメンタルでメランコリーな感覚、気迫を隠しつつも包み込むような温もり。そういったものが、このMichouにも感じられますよね。

でも、それだけじゃない!
このアルバムを聴いてみると分かるのですが、oid読者さんにはお馴染み、Ra Ra Riotの鳴らす晩秋の物悲しさや、北欧のMewやmumが響かせるような素朴ながらも強かな熱があるのです。


続いて、1曲めのリードトラック「Growing Younger」のPVを。



相変わらず無邪気にはしゃぐニヒルガイたちですが、ゆったりとしたメロディと端麗なボーカルが混ざり合っていて本当に綺麗ですよね。
サビではこんな風に歌われています。「そして僕たちは若くなっていく。でも僕は僕たちが離ればなれになってしまうことだけは望んではいないんだ」(意訳です)



僕たちの日常の鼓動を端正に映し出しながら、その奥にある衝動までも鳴らしてくれるバンド、Michou。
きっとあなたの煮え切らないままに進んで行く日常、哀しさにうち震えながらもそれでも続いて行く日常を包み込みながらも、それを少しでもキラキラしたものに変えてくれるはずです。

国内盤のリリースは3月9日。全力でプッシュしていきたいと思います。是非、期待しつつ待ちましょう…!!

青野圭祐

Web
https://twitter.com/ath_sj3

BIO
雑誌やウェブなど各メディアで音楽の書き物をしたり、Bathroom Sketchesというインディ・ロックバンドでギター/ヴォーカル/シンセサイザーをしたり、Moles Regimeというデジタルユニットで活動したりしている、京都の郊外出身の25歳です。
US北西部(ワシントン州シアトル)と愛媛県が好きです。
アイコンはイラストレーターの岩沢由子さんに描いていただいております。