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Weezer 「Hurley」

RECOMMENDER
後藤正文(ASIAN KUNG-FU GENERATION)─2010.9.25─

1stの「ウィーザー」と2ndの「ピンカートン」が青春時代を直撃し、遺伝子にWの文字が組み込まれるほど入れあげたバンドなので、どんなアルバムが出ても必ず買ってしまう。毎度、1stと2ndと最新作を比較し、あの頃の幻影を求めて友人たちと「新譜どうなの?」というような議論をしながらも、なんだかんだで何度も聴いて、なんだかんだで好きになってしまう。

だから、僕がWeezerを「良い!」と改めて誰かに言ったところで全く説得力がないのかもしれないけど、それにしても今回のアルバムは良い。何曲かのキラーチューンが収録されていることに加えて、10曲で35分弱(ボーナストラックを除く)というコンパクトなサイズであることが、アルバム全体にとても良い流れをもたらしているように思う。もう1周聴いてしまう中毒性がある。

クレジットを見てみると、ほとんどの曲がリヴァースと誰かのコラボレーションによる作品になっていた。これが今作の肝なのではないだろうか。ロックバンドのほとんどは、近親交配を繰り返して血が濃くなっていく宿命を多少なりとも背負っているのだけれど、今作にはそうではない風通しの良さがあって、僕らの好きなWeezerであると共に、どこか新鮮な手触りがある。エピタフへの移籍というトピックもあるけれど、こういう新鮮味は単にそれだけでは出ないものだと思う。リヴァース・クオモのメロディメイカーとしての天才的な才能と魅力がストレートに発揮されている。

本当に今作はストライク。あとは「ホニャララ・エディション」みたいな、ちょっとしたヴァージョン違いが沢山リリースされないことを祈る。僕を含む熱心なファンたちが、その度に買い直してしまうものね。

後藤正文(ASIAN KUNG-FU GENERATION)

Web
http://asiankung-fu.com

BIO
ASIAN KUNG-FU GENERATIONのメンバー。
THE FUTURE TIMES編集長。
最近、アイスコーヒーをガブ飲みすると屁が臭くなることを発見しました。

RECOMMENDER
みやぎ (ウィードーザン)─2010.10.17─

すでにWeezerの『Hurley』は後藤君がレコメンしてるけど、今回はそこに書かれていた「ホニャララ・エディション」について触れてみたいと思う。

通常、アーティストの作品は、輸入盤CD、国内盤CD、アナログ(こちらも各国盤が出たりする場合あり)、そしてデジタル配信…と、様々なフォーマットでリリースされる訳だけど、最近ではこれに加えて、デラックス・エディション、期間限定盤、来日記念盤などが加わってファンとしては悩みが尽きないところ。



現在出ている『Hurley』は輸入盤CD(US、UK)、輸入盤CDデラックスver(ボーナストラック4曲)、アナログ盤(限定のカラーヴィニールもあり、ボーナストラックは無し)、デジタル(mp3など)、これに今月27日に発売される国内盤(デラックスver収録曲に2曲のボーナストラックを追加!)が加わるとざっと5種類。幸い(?)今回はレッドアルバムの時のような、UK盤とUS盤でボーナストラックの内容が違ったり、iTunesのプレオーダーでしか手に入らない曲がある…といった極悪仕様(笑)ではないので、「安さ優先=デジタル/輸入盤」「収録曲優先=国内盤」と、選びやすい。まあ、ファンとしてはどのバージョンを買うかも楽しみのひとつだったりする。(注:リンクは国内盤CDになっています)

で、数あるバージョンの中でも、私がオススメするのはアナログ盤(レコード)。
今回は画像のようにCDが同封されているので、レコードプレーヤーを持っていなくても心配ないし、iPodなどのデジタル音楽プレイヤーに取り込むのも簡単。最近ではこういったCD同封、またはダウンロードコード(レーベルサイトにアクセスしてコードを入力すると同内容のmp3がダウンロード出来る)が付属していたりとデジタル派(?)にも優しいレコードが増えている。もちろんCDやコードが付いてないレコードもあるし、中古だとコードの有効期限が切れてしまっているのもあるので、購入する際には要確認。ちなみに、邦楽でもLOSTAGEがニューアルバム『LOSTAGE』にダウンロードクーポンを同封(日本初!)するという快挙を成し遂げたのは記憶に新しい。色々と難しいでしょうが、日本でもこの方式が定着するといいなあ。

ま、それは置いておいて、アナログ盤『Hurley』をオススメする一番の理由・・・

なんといってもこのジャケである。

(ドーーーン)
hurleyrec.jpg

このジャケット、ただでさえインパクト大なのに、アナログサイズになることで破壊力倍増!こうしてウンザリするほどアートワークを眺めて楽しむことが出来るのもレコードのいいところ(ちなみに画像のレコードは限定盤でカラーヴィニール。通常盤との違いはレコードの色だけで、収録曲も品番も一緒。CDはどちらにも同封されている)。

さて、ジャケを見て「このオッサン誰?」と興味を持った人も居ると思うが、このオッサ・・彼は人気海外ドラマ『LOST』のハーリー役、JORGE GARCIA(ホルゲ・ガルシア)。なるほど、それでアルバムタイトルが『Hurley(ハーリー)』なのか。かくいう私もこれで初めて『LOST』を知ったクチ。


そんなわけで、さっそくDVDを借りてみた。「とりあえずハーリーの顔だけ見ておくか」ぐらいの気持ちでドラマを観始めたらもうシーズン5までノンストップ…。ネタバレになるので内容については書かないけど、気になる謎が次から次へと出てくるもんで、ついつい見てしまうのだ。ハーリーをはじめ登場人物も個性的な奴ばかりで面白い。

そして音楽。劇中でニルヴァーナやピクシーズ、オアシスなんかの曲がさりげなーく使われていたり、ビーチボーイズの某曲が“ある場面”でのキーポイントになってたり…って、あれ? これってリヴァースの好きなバンドばっかりじゃん!? なんたる偶然!いや、LOST風に言わせるとこれって「運命」!?・・・なんて思ってるのは私だけですね。すんませんでした。

そんな運命のドラマ『LOST』も、いよいよファイナル・シーズン。数々の謎がどう解き明かされていくのか!?ハーリーの運命やいかに!と、横道に逸れたままこのレコメンは終わりです。

みやぎ (ウィードーザン)

Web
http://twitter.com/bayobayodon

BIO
フリーターのオッサン