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INTERVIEW

2024年 ベストアルバム

2024年、今年リリースされたアルバムを中心にアーティストや音楽関係者にベストアルバムを選んでいただきました。

(2024.12.25)

The Best Albums of 2024

つやちゃん
(文筆家)

例年通り、こちらの年間ベストは「音に驚いたアルバム」というテーマで10枚を選ばせてもらいました。
「音のクオリティが高い」という観点だけでなく、「このサウンドどうやって出してるの?」「ここで鳴ってるの何の音?」「こんな大胆なサウンドデザインありなの?」等、音そのものに驚いた素敵な作品たちをセレクトしています。
10枚から泣く泣く落とした作品は、aespa『Whiplash』、長谷川白紙『魔法学校』、Normani『DOPAMINE』、Doechii『Alligator Bites Never Heal』、鈴木真海子『mukuge』、ENDON『FALL OF SPRING』、Sabrina Carpenter『Short n’ Sweet』、Lip Critic『Hex Dealer』、Tyler, The Creator『CHROMAKOPIA』、KM『Ftheworld』、MFS『BINGO』、Big Animal Theory『Twofold』、Lil Yachty&James Blake『Bad Cameo』、Billie Eilish『HIT ME HARD AND SOFT』など。全体的に、エレクトロニックミュージックとヒップホップの交差点にあるような領域で、面白い音が生まれている印象でした。
ちょっとやりすぎなくらいが良い、というのはもうコロナ以降ずっと続いている傾向ですね。
一方で、ある意味それは最後のアウトプットの匙加減によっては下品になりすぎるきらいもあって——もちろん下品さの徹底によって上品さを獲得する、あるいは脱構築するという価値転換も往々にしてあるものの——、それが主流になってしまっては、なんだかなぁと思ってしまうわけです。
という時代に、Ariana Grandeのような存在は本当に貴重。
皮肉を込めた歌詞をどれだけ書いてもガチャガチャした音を使ってもエレガンスを失わないAriana。彼女のように、2025年も気高く生きていきましょう。

つやちゃん
(文筆家)
つやちゃん (文筆家)
WEB
BIO

文筆家。寄稿やインタビューをはじめ、メディアでの企画プロデュース、アーティストのコンセプトメイキングなど多数。著書に、女性ラッパーの功績に光を当てた書籍『わたしはラップをやることに決めた フィメールラッパー批評原論』(DU BOOKS)、21世紀のしゃべりの変化を論じた『スピード・バイブス・パンチライン ラップと漫才、勝つためのしゃべり論』(アルテスパブリッシング)、監修に『オルタナティブR&Bディスクガイド』(DU BOOKS)など。インディペンデント・アーティストの活動をサポートするコミュニティ<一般社団法人 B-Side Incubator>理事。

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