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(2019.12.25)

2019年ベストアルバム

2019年、今年リリースされたアルバムを中心にアーティストや音楽関係者にベストアルバムを選んでいただきました。

聴いていて気持ちが良かったものの中から10作品を選んでみました。自分でも作曲家らしからぬぼんやりとした選び方だなあとは思うのですが、まあ、それはそれでいいのかなと(笑)。何かしら参考になりましたら幸いです。

『PRINCESS CATGIRL』- Cashmere Cat
内省的ではあるのだけれど、同時に広い世界観も感じさせる今作の雰囲気が「なんだかちょっとPorter Robinsonさんっぽくない…?」とわたしの中で話題となり、そのまま聴き込んでいくうちにお気に入りに。1曲目の「FOR YOUR EYES ONLY」を筆頭にエモいです。

『Dawn』- SG Lewis
3部作として順にリリースされた『Dusk』『Dark』『Dawn』の中から最新作『Dawn』を。都会的でクールでエモーショナルで…と、わたしの好きな要素が山盛りとなっております。このくらいの温度感、良いですね。

『Masayume』- NINJOI.
ローファイヒップホップ方面から。かつて日本のカルチャーによって海外に蒔かれた種が、月日を経てこういう形で戻ってくるのは面白いものだなあと。NINJOI.さん以外だと、例えばFLUGHANDさんの『nagutok』などもよく聴きました。

『Little Ghost』- Moonchild
スピーカーから聞こえてくるひとつひとつの音すべてに意味があるような、そんな洗練された音像が美しいです。こういう理路整然とした音楽は定期的に摂取したくなりますね。勉強にもなりますし(笑)。

『Not Waving, But Drowning』- Loyle Carner
繊細かつ叙情的なところが好きです。たまたま見かけた「Ottolenghi feat. Jordan Rakei」のMVがとてもユニークでそれをきっかけに聴くようになったのですけど、今となっては良い出会いだったなあと。サウスロンドン繋がりでTom Mischも参加しています。

『Scenery』- Snail's House
日常の風景を切り取って可愛くチルな感じにまとめたような、そんなアルバムです。サウンドの磨き上げ方がとても好きで、Kawaii Future Bassの作り手として彼を知って以来、新作がリリースされるのをいつも楽しみにしています。

『Night Flow』- パソコン音楽クラブ
「reiji no machi」のMVを初めて見た時、楽曲も映像もとても好みで、しばらくモニターを凝視し続けていた記憶が。アルバムのテーマである"夜"の捉え方・描き方が今的で、気持ちの良いエモーションを聴かせてくれます。

『CLARITY』- PassCode
ラウドロックとEDMの合わせ技的な楽曲をアイドルが(シャウト込みで)歌っているという、たまらない人にはたまらないアルバムなのではないでしょうか。わたしですか?たまらないです(笑)。収録曲の中では「Tonight」を特によく聴いた気がします。

『Temporary』- CRCK/LCKS
シティポップ的なアプローチからジャズ・プログレ的なアプローチまで、ポップでスリリングな楽曲群が聴いていて楽しい作品です。ドラマーである石若駿さんのソロプロジェクト、Answer to Rememberのアルバムも格好良いので是非ご一緒に。

『きらめき』- 羊文学
アルバムではなくEPなんですが、今回はミニアルバムという解釈にさせていただいて…。拠り所のない気持ちをオルタナティブなサウンドに乗せるスタイル、好きです。最近シングルとしてリリースされた「1999」とともによく聴く一作になりました。

藤本 功一(作曲家)

藤本 功一

BIO
作曲家です。アニメ作品やテレビ番組、CMなどなど、様々なお仕事をしております。詳細は下記のURLかTwitterアカウント(@Fujimoto)にて。
http://www.manuera.com/?menu=artists&name=%E8%97%A4%E6%9C%AC%E5%8A%9F%E4%B8%80

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