oid_logo

HOME » INTERVIEW » 2018年 ベストアルバム » 保坂 壮彦(ALL IS LOVE IS ALL)

icon_h2 INTERVIEW

(2018.12.25)

2018年ベストアルバム

2018年、今年リリースされたアルバムを中心にアーティストや音楽関係者にベストアルバムを選んでいただきました。

icon_best2018
保坂 壮彦(ALL IS LOVE IS ALL)

平成
平成
折坂悠太
エジプト・ステーション(通常盤)
Egypt Station
Paul McCartney
POP VIRUS (CD+Blu-ray+特製ブックレット)(初回限定盤A)(特典なし)
POP VIRUS
星野源
Stray Dogs
Stray Dogs
七尾旅人
OXNARD
Oxnard
Anderson .Paak
Be the Cowboy
ソングライン <通常盤:CD>
ヘブン [ROSE-235]
ヘブン
曽我部恵一

『平成』- 折坂悠太
平成が終わろうが、来年どんな元号が始まろうが、時空を超えて綿々と受け継がれていく日本のポップスの集大成が、ここにはある。ビートにカラダを委ねるもよし。メロディにココロを射抜かれるもよし。そんな目眩く色とりどりに移りゆく楽曲群も秀逸だが、それよりも彼の唄力の凄みに全てを持って行かれる。今、ここやそこにいる、全ての音楽リスナーを虜にする音楽。最高です。

『egypt station』- Paul McCartney
ポップ・ミュージックの全ての起源、ビートルズの生き証人。御年76歳の新作。それだけでも凄いことだけど、そんな事実を度外視しても、彼の歴史の中でもベスト・ワークスに入るほどの傑作。いつの時代も、相も変わらず自由奔放に音と戯れる様。それが今の音となり得ていること。それが、全て。だから、最高なんです。

『POP VIRUS』- 星野源
“「才能あるアーティストは、最新作が常に自身の最高傑作となるのである」という先輩から頂いた格言が当てはまる稀有なるアーティスト、星野源。さすがだわ。”(※自ら呟いたTwitterのテキストを引用)

『Stray Dogs』- 七尾旅人
日常。から、宇宙へ。でも、結局辿り着くのは日常。そんな音楽のメロディとリリックの鳴りと綴りを長年に渡り届けてくれた彼のキャリアハイとなる名作。とてつもなく日常で、強烈にポップネス。だから、届くんだ。より一層、君や僕の心に。

『Oxnard』- Anderson .Paak
音の革新性にて、今流行るべくミュージックであると思いながらも、どうしても心の底から愛するミュージシャンを見つけられずハマることが出来なかったヒップホップ/R&B。その壁をぶち壊して演って来てくれたのが、彼。ドラムを叩きながらラップする姿を観て、全てを受け入れることが出来ました。

『POLY LIFE MULTI SOUL』- cero
たとえば、彼等はネオシティポップなどとカテゴライズされたこともあり、その旗振りであることを背負うことを受け入れた時期もあったかもしれないが、それら全てをぶち壊すほどの、緻密にクリエイトされた、ポリリズムなビートを強く押し出したサウンドスケープが繰り広げられている様に愕然。この進化と深化は超人的でもあると思います。

『Be the Cowboy』- Mitski
彼女が日系シンガー・ソングライターという出自であること。それが僕の音楽心の琴線に触れているかもしれない。いや、それを抜きにしても、全曲14曲で32分というコンパクトなアルバムに多種多様な表現手法があちらこちらから演ってくること。その才能に感服してしまうのです。

『ソングライン』- くるり
常に革新的なことを。今まで無かったロックンロールを鳴らし続けてきたくるり。そんな彼等が、過度な革新性に偏らず、かつ、今まであったくるり的懐かしいメロディを掛け合わせて創り上げた快作。いや、大傑作であります。

『Boarding House Reach』- Jack White
ここ数年。所謂ロックというフォーマットを塗り替えていくアーティストがほぼ皆無で。洋楽という名の場のメインストリームでは、ヒップホップ/R&B界隈のミュージックが万人に受け入れられている。そこで、だ。ローファイ、ガレージ的な手法プラス、エレクトロ的シンフォニックな要素を加えて、鳴り鳴るギター。魂のブルースたるシャウトのハリケーン、嵐、嵐…。感無量です。

『ヘブン』- 曽我部恵一
まさかの全曲、曽我部恵一がライムし続けるラップ・ミュージック・アルバム。絶対的なエバーグリーン・ミュージックとも言えるメロディを唄綴ることが出来る才能は言わずもがな。それでも彼は、音楽シーンが色々と拮抗している最中。本気で、ラップする技術を鍛錬し、どんな音楽ジャンルにも精通する島国日本の歌唄いとして、突如この作品をドロップした。2018年末に届けられた、衝撃的作品であります。

保坂 壮彦(ALL IS LOVE IS ALL)

image_hosaka

WEB
http://allisloveisall.com

BIO
1971年生まれ。ロッキング・オン主催の「ROCK IN JAPAN FES. 2001」、「COUNTDOWNJAPAN 03/04」にRESIDENT DJ として出演以降、十数年に渡り出演を果たす。以後、ロケットダッシュレコード主催イベント「GFB(つくばロックフェス)」などで、DJ活動を続けている。
他にも、2004年から、オフィシャルサイト「ALL IS LOVE IS ALL」を立ち上げてから、ライター、インタビュアーなどを中心とし、様々な音楽をあらゆる人に伝える架け橋として、多種多様な活動を行っている

▲ページTOPへ戻る

banner_s
『Taxi Driver』Music Video / Gotch
RECOMMENDS