ここ最近のマイブームは60年代、70年代の名作と呼ばれるものをレコードで買いなおして聴くこと
なんですが、その中に入れても遜色ない良い作品が今年も数多くありました。
特に女性ボーカルのバンドや女性SSWものに良いものが多かった気がします。
そんな中でもCorneliusは今年一番よく聴いたアルバム、ベスト1。今の自分が求めていた音と
ドンピシャでした。Corneliusのあの独特な音の空間と小山田氏の声が実によく融合していて
聴きだすと繰り返しリピートしていました。
同じくらい何度もリピートして聴いたのがRafael Martini Sextet 。
偶然お店で試聴して出会ったブラジルのアーティスト、Rafael Martiniの作品。
本国ではかなり有名なピアニスト・編曲家みたいです。
この作品はベネズエラ交響楽団と一緒に制作されたみたいですが、目まぐるしく変わるアレンジで
クラシックとポップスの世界を行ったり来たりする曲が今まで聞いたことの無い世界観で最高でした。
移り住んだナッシュビルの地元のミュージシャンとアルバムを作ったDan Auerbach。このアルバムには
音楽への愛が感じられて、聴くと優しい気持ちになれる作品。
アメリカの地方にはその土地土地に根付いて活動する良いミュージシャンが多いんだなぁと再認識。
Beach Fossilsは前作のダークな感じはあまり好きになれなかったけど、今作は往年のネオアコな
感じで良かった。夏によく聴いたかなぁ。
ネオアコと言えば、元ペイルファウンテンズ〜SHACKのMichael Headのかなり久しぶり(11年振り!)な
アルバムも良い! あの独特な歌い回しやドラマティックな曲は健在で、曲中のストリングスや
ギターソロに往年のファンはもうニンマり。やっぱいいなぁ。誰か日本に呼んでくれないかなぁ。
今年豊作な女性アーティストの中で、自分が一番推したいのはThis is the KitとLaura Marling。
This is the Kitは先行で発表されたタイトル曲をたまたま聴いたんですが、それが兎に角カッコいい。
フォークソングの様な始まりからホーンが途中に加わり、JAZZと融合させたようなちょっと他にはない
サウンド。VO本人は、ライブではマンドリンを弾きながら歌ったりしていてそのビジュアルだけでも惹かれます。
Laura Marlingは好きなプロデューサーのブレイク・ミルズがプロデュースしていた事で知ったアーティスト。
共作曲以外はブレイクミルズぽさがあまり無かったかな。でもその方が良かったのかも。
自分はレーベルからライブバージョンのLPが一緒になった限定盤を買ったのですが、
このライブ盤の方がお気に入り。こちらばかり聴いてます。
Nick Mulveyも先の2人の女性アーティストと同じイギリスのアーティストですが、ちょっと変わっている。
アフロ風なコーラスや変化に飛んだリズム、またそのリズムに合わせて聞いたことの無い楽器の音が
聞こえてくるなど、ちょっと民族音楽的な音+本人の歌。南米かどこかのアーティストのよう。
調べてみると、もともとPortico QuartetというジャズとエレクトロをMIXしたインストバンドのメンバーで担当楽器が
ハングというスチールドラムの一種だったらしい。この無国籍な音の感じはそこから来ているのかと納得。
余りないタイプのSSWな気がします。
Kevin Morbyはもうずっと推しているSSW。今作はカリフォルニアにある自宅スタジオでレコーディングされているが、
音は今までと変わらず湿った質感。今までよりは少しバンドサウンドに近づいた感じかな。今作も大好き。
最後は王道のインディロックバンドのLost Balloons。なんとメンバーの一人が日本人という2人組みのユニットバンド。
そんなことはどうでもよいくらい兎に角メロディーが良い!。ご機嫌な内容でタイトル通り夏にヘヴィープレイだった。
最近の新譜は嬉しいことにほぼアナログが発売されるので、ここに挙げたものはほとんどアナログで買ったものです。
もう新譜のCDを買うのはやめようと誓ったのだが、RAFAEL MARTINIだけはCDで購入。
南米ものの新譜とかは滅多にアナログが出ないので、これから先、CDを買うことはやめられそうもないです(泣)
他に良かったものを思いつく限り挙げてみると、Beck、Weezer、Pale Hound、Girlpool、Los Campesinos、
Jorge Drexler、Woods、Cloud Nothings、Homecomingsなどなど。
ベストライブはアジカンの武道館とMASSIVE ATTACK、CORNELIUS。今年も良い音楽に巡り合えた一年でした。
BIO
OLIVER PEOPLESデザインチームの一員として数々のデザインを手掛ける一方、さまざまなコラボレーションなども多く手掛ける。またファッションブランド、ミュージシャンのオリジナルなども多く企画・デザインする。