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保坂 壮彦(ALL IS LOVE IS ALL)が選ぶ2017年 ベストアルバム

SONGS OF EXPERIENCE ─ U2

THE GIFT─ Hi-STANDARD

Colors─Beck

PINK─CHAI

Drunk─Thundercat

バレーボウイズ─ バレーボウイズ

Rest─Charlotte Gainsbourg

ON THE AIR ─VIDEOTAPEMUSIC

PROPHETS OF RAGE─Prophets of Rage

That's Fantastic!─POLYSICS


  今年も色んな音楽が生まれ鳴り響きました。そんな2017年に、僕の耳や身体を通して、心と魂に突き刺さった音楽、素晴らしきアーティストのアルバムを10枚選ばせて頂きました。敢えて恣意的に洋楽と邦楽を交互に並べたこと以外は、順不同でセレクトしました。
 とはいいつつも、年末にリリースされたU2のアルバムの衝撃度に全てを持って行かれてしまった気がするのですが、それだけではありません。BECKのアルバムが、彼のキャリアハイと言えるような、集大成とも言えるような、完成度高すぎるポップミュージックであったのも衝撃でしたし。POLYSICSのように、自ら発明した音楽を変わらず鳴らし続けるという頑固一徹を貫きつつ、新たなフェーズに突入した衝撃も素晴らしく。ハイスタに関しては、昨年の復活劇からのフルアルバムリリースという流れ自体が衝撃としか言いようがないですしね…。
 そう、超個人的な見解として、「衝撃」という感情が、2017年に音楽から得た最大の収穫だった気がします。欧米でヒップホップが流行りすぎるくらい流行っていたとしても、それらの音楽が僕に向かってダイレクトに響くことがなかったんです。それよりも、Prophets of Rageぐらいの強靭で乱暴でオールドスクール(?)なヒップホップが衝撃だったし。流行のヒップホップとの差異をくぐり抜けるような、心地よい距離を感じられた音楽、ThundercatやCharlotte Gainsbourgの作品の方が衝撃だったのです。さらに、邦楽で括ると、CHAIなんて、もう、「衝撃」という言葉がこれでもか!というくらいにぴたりとハマる登場だったし、バレーボウイズだって、聴いた瞬間に「これはいい!絶対にいい!!」と瞬間的に思えた作品だったんです。VIDEOTAPEMUSICも、「まさか!」と思えるほどの音楽的才能の発露に衝撃を受けてしまいセレクトした次第であります。
 当たり前ですが、他にも沢山の音楽から「衝撃」を受けました。音楽を好きになるきっかけって、「お?なんだこれは!」という瞬間的に脊髄反応でぐっとくる時なんですよね。なんだかわからないけど、心と魂やら達が揺さぶられる時なんです。「僕はこの音楽をなぜ好きになったか?」という意味なんかいくらでも後からついてくるものです。それを僕は「衝撃」と呼ばせてもらいます。その「衝撃」に委ねて音楽を聴くことが、例年以上に強く飛び抜けた今年だったということです。
 2018年以降も、あらゆる角度からの「衝撃」を音楽が発して、それを受け止める瞬間の感動を沢山浴び続けられることを楽しみにしています。


Profile

保坂 壮彦(ALL IS LOVE IS ALL)

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WEB
http://allisloveisall.com

BIO
1971年生まれ。ロッキングオン主催の「ROCK IN JAPAN FES. 2001」、「COUNTDOWNJAPAN 03/04」にRESIDENT DJ として出演以降、十数年に渡り出演を重ね続け、他、ロケットダッシュレコード主催イベント、「GFB」や、DJイベント「BAGSY」など、様々な場所でDJを行っている。
 他にも、2004年から、オフィシャルサイト「ALL IS LOVE IS ALL」を立ち上げてから、ライター、インタビュアーなどを中心とし、様々な音楽をあらゆる人に伝える架け橋として、多種多様な活動を行っている。


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