nerisuke─2012.11.18─
WOWOWでたまたまやってたFoo Fightersの『Back & Forth 』っていうドキュメンタリーを観たんですよ。とりあえず、GSPが1年半ぶりに復活するUFC154までの時間潰しのつもりで。
ところがですね、もう、涙涙で。
Foo Fighters自体にはそこまで特別な思い入れはないんです。好きなバンドではあるんですが。でも、こと "バンド力(りょく)" というか、人間で言う "人間力" 的なものがあまりにも炸裂してるバンドヒストリーで。デイヴ・グロールの出自とエゴがこんがらがってえらい事になってしまう前半から、収穫期とも言える後半まで、30過ぎのいい大人が「なんだかんだ、バンドって素敵やん。。」って素直に思える内容でした。
特に去年リリースの「
Wasting Light 」を自宅のガレージで録音するくだりは号泣メーン、です。
色々、色々あったバンドメンバーの家族達に囲まれながら、微笑ましいまでのアットホームな状況でソリッドなバンドサウンドを作り上げていく風景。
デイヴのギター録りを「プールに行こう」って邪魔しに来る娘さんとか、思い出しただけで、ねぇ。
そんな中にですねー、とあるずんぐりむっくりして禿げた髭面のおっさんが出てくるんですよ。この動画でデイヴの隣でコーラスを入れてるおっさんが。
観た瞬間、「ボブ・モーールドォォォ!!」ですよ。
このおっさんは凄い人なんですよ。
80年代から現在までHusker Du、Suger、ソロと形を変えつつもオルタナレジェンドであり続ける本物中の本物なわけです。
音楽性はいたってシンプル。
ズルズル引きずるようにノイジーなのになぜかキラキラしているギターを掻き毟りながら、ポップなメロディーを乗っけるだけ。30年、ずっとそれだけ (ドラムのグラント・ハートの影響が強かった初期のハードコア期は別として) 。
それがどんなに偉大な事か。ぶっちゃけ、過小評価されすぎだと思います。
この人の作るメロディーとギターの音はホントにスペシャルなものなんです。
去年の音源になりますが、NPRで聴けるこの
サスカッチでのエレキギターでの弾き語りとか、ボブの魅力のドモホルンリンクルといった感じで 濃厚な体験ができます。
このライブとか、何気なく弾いて歌ってますけど、何から何まで国宝級ですからね、もう。ちなみに後ろで満面の笑みでドラムをひっぱたいてるのはSuperchunkのJon Wurster
ですね。今回のアルバムでも叩いてて、リスペクトがビンビン伝わってきます。
ここ数作はちょっとレイドバックした曲を作りがちだったように思いますが、今作はタイトルとは裏腹にかなりギンギンです。間違いなく、Foo Fighters と過ごした時間の影響があると思います。やはり、リスペクトを形で示されるっていうのは長年創作を続ける中で大きな意味のある事なんだと思います。
個人的にはこのBob MouldとPaul Westerberg (元Replacements) 、Jason Folkner (元Jellyfish)はアメリカ音楽史における三大過小評価ソングライター&ギタリストだと思っています。
なんとかしてあげて、偉い人!
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