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あっちとこっち
環ROY
後藤正文(ASIAN KUNG-FU GENERATION)─2011.5. 3─
一言、素晴らしい。
トラックの良さもさることながら、とにかく綴られた言葉が良い。しなやかで強い。前作には「break boy in the dream」という珠玉の名曲があったが、どこかHIP-HOPへの愛が怒りやルサンチマンの要素を含んで放たれていたように思う。正直に言えば、もう少し外に向けて欲しいと思った。「break boy in the dream」は、HIP-HOPという音楽に親しみのないひとたちにも訴求力を持った曲だったからだ。
文句無しの名曲だと思う。ここで初めて聴き、心を鷲掴みにされたひとも沢山いると思う。
そういう曲だ。
そして新作「あっちとこっち」。
「これはヒップホップ これは
。
これはミュージック これは
。
サンプリングだ 実話だ」 (収録曲「フルメタルラッパー」から引用)
全編を通して、韻を踏むことがゲームになっていない。これは詩だと思う。しゃべり言葉を装っているが、丁寧に、ときに直感を頼りに、選ばれた言葉だ。詩だ。そして音だ。強い。でも柔らかい。グイグイと耳に、入ってくる。
ロックでもHIP-HOPでも、表現をうたうなら言葉は命だ。
環ROY。最高。
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■RECOMMENDER
後藤正文(ASIAN KUNG-FU GENERATION)
(
2011.5. 3
)
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