古田琴美(TOWER RECORDS SHIBUYA)─2012.10.21─
9月にリリースされたEMIメジャーデビューアルバム『珍文完聞』は、私の2012年ベストディスクに入る傑作です。
そんな『珍文完聞』を引っ提げてのツアー『The SALOVERS秋集ワンマンツアー2012 サラバーズ珍道中〜あきあきするよ〜@渋谷CLUBキュータロー』(何故 "キュータロー" なのかは、vo.古舘氏のblog参照。良いお話です)へ行って来ました。
前回彼等のライブを観させて頂いたのは、今年2月に行われた『EMI ROCKS』。それから、とてつもないアルバムをリリースし、ツアーをまわって、どう変わって来たのか、非常に楽しみでした。
ワクワクしながら会場へ向かい、2時間弱のライブを堪能。
東京でのワンマンは初めてだとMCでも話していましたが、本編ではそんな雰囲気を一切観せることなく、苦手だという爆笑MCを挟みながら、アンコール含む全22曲、"めちゃくちゃカッコ良い"と言う言葉の他に見つからないほど、彼等は素晴らしいツアーファイナルを成功させたのです。
特に後半にかけて、畳み掛ける様に繰り広げられた"China"(インディーズ1stアルバム『C'mon Dresden.』M-1)、今作収録の"オールド台湾"、"ディタラトゥエンティ"、本編最後の"愛しておくれ"には、震えました。
何だろう。
あの普段のMCや会話からは想像もつかない、演奏を始めた瞬間に人が変わり、その場の空気を飲み込んでいくバンドやアーティストは、観ていて本当に気持ちが良いのです。大好き。
それを"才能"と呼ぶのですが、彼等には、まだまだ秘められているモノがたくさんある。もっともっと、自分の壁をブチ破って、爆発させて欲しい。そう思えた一夜でした。
そして、アルバムのラストに収録されている、"何処かの土地に"という曲。
この曲で、ゲストボーカルに参加している"田中茉裕(たなかまひろ)さん"の声が、とても良いのです。(彼女のアルバム『小さなリンジー』も是非聴いてみて下さい!オフィシャルHP→
http://tanakamahiro.jp/ )
この日のライブでも、アンコール1曲目に登場。
サラバーズが大好きだという彼女は、憧れのアーティストと共演ということで緊張されていましたが、たった1曲なのに、しっかりと"自分の歌声の存在" を残しているところに、彼女の中に在る"強さ"を感じることが出来ました。素晴らしかったです。
本当にライブを観て良かった。そう思えた一夜でした。
『珍文完聞』、素晴らしいアルバムです。是非聴いて、ライブにも足を運んでみて下さい!
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