後藤正文(ASIAN KUNG-FU GENERATION)─2012.2.12─
YeYeことハシグチナツコのことを知ったのは、ラジオでconcentrate on poppingというバンドの曲をかけたのがきっかけです。
東京FMの10代のためのロックフェス『閃光ライオット』の出演者ということで(ズットズレテルズなども出演)、ASIAN KUNG-FU GENERATIONの『ソラニン』にちなんで、『そらに』という曲をオンエアするという番組内容だったように記憶しています。“とても良い声”ということが印象に残ってその日の放送は終わりました。
それから、どういうわけでハシグチナツコのツイッターアカウントに辿り着いたのかはよく覚えていないけれど、映像やデモなどを視聴するに、これは凄い才能だなと感じ、自分のレーベル『only in dreams』からYeYeの音源を出せないだろうかと思ったのです。
結果、ビークルのクボタさんのレーベル『キャプテンハウス』と話が進んでいるということで、完全に片思いのまま撃沈しました。別に恋をしていたわけではありませんが。笑。
そして、リリースされたアルバム『朝を開けだして、夜をとじるまで』。
アルバムのオープニングの、この曲を聴くだけで、PVを観るだけで、クボタさんのところで良かったなと思いました。ハマるべき凹みみたいな鍵穴のようなところに、ちゃんとこの才能はスッポリと収まったし、ちゃんと用意されていたのだなと思います。素晴らしい作品(Weezerのカヴァーを収録というところが、また良い!)。
基本的に日本語の曲が中心なのですが、洋楽が好きなひとにも響くエッセンスが随所にあると感じます。D.I.Y.的で有機的なプロダクションだけど決して野暮ったくない、かといって過剰に何か(例えば、ある種の雰囲気)を演出しようとしているわけでもないところに、センスを感じます。何より、音楽が好きなひとがやっている音楽なのだということを感じます。
震災以降は毎月11日に、ustreamにて募金を呼びかけるライブを欠かさず行っているところも、素晴らしいと思います。それが京都から、コタツや風呂場から発信されていることにも意味や意義を感じます。そして、改めて、音楽の発信のされ方はどんどん自由になっていくのだなと実感します。
余談ですが、このアルバムの発表と前後して、YeYeは私の新聞『
The Future Times』に添付されている『LOST』という作品に参加してくれました。そちらも是非、チェックしてみて下さい。
YeYe。要チェックだと思います。
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