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Le Noise
Neil Young

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nerisuke─2010.10. 4─

聴いた事ない人は二ール・ヤングというアーティストに対してどんなイメージを持っているんだろう。自分はオルタナのゴッドファーザーという先入観で最初「ハーヴェスト」というアルバムを聴いてびっくりした。0e7f07953b306768.jpgゴリゴリのギターを期待したらほぼアコースティックだったから。だってこんな→バケモノみたいなアンプ見たら勘違いするじゃんね(笑)。そのせいもあってか、スッと「かっこいい」と思えなかったのだ。色々聴いていくうちに”オルタナ”という言葉が意外とめんどくさいという事を理解してからは、精神的な意味でのゴッドファーザーなんだということが解った。それを乗り越えるとこのおじさんの作る深く強い音楽はびっくりするぐらい簡単に体に染み込む。

と言っても10代のリスナーにとっては歴史とか知ったもんじゃなくて、目の前にある音が”今”自分にフィットするかどうかが重要なのであって。そういう意味では今作「Le Noise 」はとても入りやすいんじゃないだろうか。

現在だとspinner(http://www.spinner.com/new-releases#/1)で無料試聴できます。

オフィシャルHPからグレッチ(ちょっと意外)をかきむしって全曲を演奏する姿を捉えた鬼かっこいいムービーを観る事もできるのでぜひ。

ドラムもベースもなし。ギターと声だけ。でも、とにかく「音」がすごい。弾き語り形式なのにバンド形態の時のアルバムよりはるかにヘヴィー!この矛盾するようなバランスが二ール・ヤングの魅力を解りやすく聴かせてくれると思う。この音作りはプロデューサーのダニエル・ラノワという人の手腕によるものがデカい。1番有名な仕事としては、U2の「ヨシュア・トゥリー」のプロデュースかな。自分が言うまでもなく良い仕事する人なんです。楽器の音をそれ以上でもなくそれ以下でもなく録れる人というか。その仕事のおかげでギターの音の圧力がとんでもない事になってます。10年前くらいのフジロックでモグワイ観た時、あまりの音圧にTシャツがビリビリ震えてる感覚を味わったんですけど、それに近い。めんどくさいこと抜きにかっこいい音が解りやすく鳴ってる。そういう意味でこのアルバムは二ール・ヤングの過去作DIGの媒介として最適かもしれない。いくら名盤だからって解りにくいアルバムから入る必要はないんだし。

あと、このアルバムはヘッドホンで聴いた方が楽しめるかも。自分はかなり前にプレゼントしてもらったゼンハイザーのヘッドホンで今聴いてるんですけど、至福です。

 でも自分は音質にはまったくこだわりがなくて、PCのしょぼいスピーカーでもぜんぜんOK。重要なのはどんな音を鳴らしてるかなんだし。音質で音楽の価値決まるならお金で価値が決まるって言ってるのと同じ事。ブラックメタルなんか音の狂暴さを求めるあまり、音を悪くするっていう手段とってるくらいだしね。アルバムと関係ない話になってきたので終わります。

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  • nerisuke(2010.10. 4)