シアトルと言えば、先のThe Posiesの出身地でもありますが、90年代からNirvanaやPearl Jam、Alice In Chains、Soundgarden、Mudhoneyなどのグランジ・バンドの発祥の場所として著名です。Nirvanaのフロントマン、Kurt Cobainが自殺してしまいグランジが沈静化してしまってからも、Foo FightersやSunny Day Real Estateなどのバンドたちを経て、Death Cab For Cutie、Modest Mouseという2000年代の2大インディー・ロック・バンドを送り出してきた土地としても、注目を集めています。
このキュートでノイジーなサウンドは、シアトルの先輩バンドたちより、HeavenlyやBelle & Sebastianのような新旧のイギリスのインディー・ポップからの影響を感じられます。でも、それをただアメリカに輸入しただけでなく、Best CoastやThe Pains Of Being Pure At Heartのような、ローファイ(あえて高音質な録音をせずに、アマチュアっぽい雑な音で録ることで「生の感じ」を押し出す手法を言います)さや、ノイジーな空気も兼ね備えている、まさに「夢見心地」になれるような素敵な曲です。