古田琴美─2016.11. 8─
KONCOSのアルバム『Colors & Scale』が素晴らしい。
そして先日、初めて彼らのライブを下北沢シェルターで観させて頂いたのだが、とんでもなく良かった。
やっぱりライブハウスは最高。そう思えたライブだった。もちろん大きくて広い会場も試行錯誤した世界観を堪能出来るから好きだけど、人で溢れかえった満員のライブハウスで観るライブもまた良し。そこで観たKONCOSは、本当に最高だった。
人間の底力を見たような、感情を全部さらけ出したライブ。カッコ悪くても、なんだっていい、音楽をただ鳴らしたいんだ、お客さんも一緒に楽しもうよ!という想いで、最後には観客もステージへあげ、一緒にライブを創っていた。当たり前だけど、これは生でしか味わえない極上の時間。
何が起きるかわからない現場で、その場の空気で進めていくライブをしていたKONCOSは、”カッコ良い”という言葉以外見当たらなかった。まさに”パンク精神”のまま突き進んでいた。昔からそうだけど、私は本当にこういうライブが好きだなぁ、と改めて思えた、そういう夜だった。
今作『Colors & Scale』の何が良いかって、どんな形であれ音楽を続けていくこと、鳴らしていくことへの希望や決意を苦しみではなく、楽しみに変えていけるというパワーが全面に溢れているところ。
「Parallel World」MV
たくさんの音楽が世の中に存在する中で、自分たちは何を鳴らせば良いのか、何を提示していけば良いのか、それを確信を持って、強い信念を持って表現していくこと。
それって凄く勇気がいるし、精神力も必要。
1人ではもちろん不可能なことが多くても、協力してくれる人や、家族や、支えになってくれる人が1人でも多くいれば、それだけでマンパワーになる。現状に満足していれば幸せではなくて、日々模索しながら、人と出会ったり別れを繰り返すことで「あ、今幸せかも」と思えたら、その少しの思いで人は救われたりする。
今作『Colors & Scale』を聴いていると、とても元気を貰えるし、少しの幸せも噛み締めることが出来る。
たくさんのハッピーが詰め込まれた『Colors & Scale』。歳を重ねても、長く聴いていきたいなと思えるアルバムです。
あなたの心の隙間に、色とりどりのKONCOSの音楽を。
.
1