nerisuke─2012.9.11─
映画「夢売るふたり」を観てきた。
先日の「桐島〜」の衝撃も凄まじかったけど、これもとんでもないボム。脚本が素晴らしい。 素晴らしすぎる。観終わった後の虚脱っぷりは「別離」と同等かそれ以上。っつー事はアカデミー獲ってもおかしくない。というかあげて。
群像劇ではあるんだけど、やはり主演二人のスイングの半径がとんでもない事になってる。お互い確かな隙間を感じさせながらも、ドロドロと溶けあっていく。混ぜても混ぜても一緒にならないマーブルチョコが下へ下へと流れていく螺旋階段のようだった。
この映画観た後、なんとなくThe xx の新作を聴き続けてしまっている(モアリズムのサントラも素晴らしかったですよ!)。
隙間でしか表現できないもの。
NPRにて無料視聴できます。
”Angels
”
”Chained
”
どちらか片方がヴォーカルを取る曲も好きですが、やはり男女掛け合いの曲が素晴らしい。個人的には5曲目からの”Reunion” → "Sunset" → "Missing" の流れがドツボ。このバンド、1stも絶対聴いてるはずなんだけど、ほとんど記憶にない。多分、この3曲のようなキラーチューンがなかったからなんじゃないかと思う。
このアルバムに近い感覚のアルバムって、意外とTracey Thorn
の「
遠い渚 」じゃないかと。ダブステップとボサノバという違いはあるが、確かにそのジャンルの”次”の姿を提示してると思う。地味、という点も含めて近い。
全世界絶賛の時のバンドつかまえてこう言うのもなんだが、メインストリームというよりは長い時間寄り添って地味に心の隙間を埋め続けてくれるようなバンドのような気もする。
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