nerisuke─2013.1.30─
CD屋で働いた時の初日、SOUL売り場担当の先輩とどんな音楽を聴くのか話していて、その人が言った「売れてる音楽を追いかけているほうが面白い」という言葉に衝撃を受けた。
衝撃を受けたというか理解できなかったのだけども、学生時代からインディー主義の権化のような音楽観を持っていた自分には理解できなかったのも仕方がなかったと思う。
その後、違う先輩から「聴いたことのない音でポップなものは売れるんだ」という言葉も賜る。
自分が良いと思う音楽が売れない事に折り合いがつけられなかった自分には、これまた理解しかねる内容だった。
今の自分だったら「何当たり前の事言ってんだ」と思うかもしれないけども。売り場に残るCDを見つめながら、「ポップ」という言葉の意味を薄皮を重ねるように学んだ日々の上にしかそのような「当たり前」は存在しないんだよなぁ、なんて事を考えるのは大抵HipHopを聴いてる時だったりします。
でんぱ組inc.観に東京行った時に新宿のタワレコで山盛りのアイドルCDと一緒に買ったのがNY出身のラッパー、A$AP ROCKYの新譜。
まぁ、HipHopは門外漢なわけですが、これが売れるのは解ります。見た目もめちゃくちゃかっこいいですし、ハイエンドな服を着こなす感じも新鮮。Kendrick Lamar
の昨年のアルバムがDr Dreの曲でガッチリ締めるのと対照的に、デンジャー・マウスの曲からドロっと終わる感じも、らしさが出てて良いと思います。
Jake Bugg とかは今の若い子に進めるべき音楽ではないのかもしれませんが、食わず嫌いな人でも今だったらA$AP ROCKY と Kendrick Lamar くらいは聴いてみたら面白いんじゃないでしょうか。
Kendrick Lamar
の昨年のアルバムはホント素晴らしくて、今でも聴き続けています。
HipHopはROCKと違って、チャートを追っていれば十分楽しいです。富と権力への意思がポップと直結するというのも、昔の自分からすれば理解しずらいことだと思います。笑。
貧乏じゃなきゃいけないなんてのは、畳の上で音楽雑誌読んでるニキビ面の妄想ではあると思いますが、そこからしか産まれないものが好きなのもまた事実ですね。
A$APは1stと言ってもいい「Live.Love.A$AP
」 というミックステープをフリーDLでリリースしていますので、気になった方はそちらから聴いてみてもいいかと。ぶっちゃけ、自分はそのフリーの音源の方が好きだったりします。笑。
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