このアルバムを聴かないという事は人生における大きな損失だと思うので聴いてください。
レコメンド、以上です。
で、終わっちゃっても全然かまわないんですけどね。そんくらい、自信を持ってオススメできるアルバムです。
ぶっちゃけレコメンドなんて個人の趣味なので共感は求めてないようなもんなんですが、こればっかりは強く共感したいと思える破格のアルバムです。
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一応、説明するとホワイト・ストライプスというバンドのボーカル・ギターだった人のソロアルバム。ホワイト・ストライプスというのはギター&ボーカル+ドラムの二人編成という今では珍しくなくなったスタイルで完璧に世界を征したバンドです。
2000年代でバンドを一つ挙げろ、と言われたら自分はこのバンドを即答します。確かに突破口を切り開いたのはストロークス。時代に句読点を付けるという意味ではあの単音リフとドラムの音なのでしょう。でも、自分はストライプスなんです。
これはパンクにおけるピストルズとクラッシュの関係に似てるように思います。
話をこのアルバムに戻しましょう。
1stシングル”Love Interruption ”
つづいて”Sixteen Saltines ”
ストライプスのすべてのアルバムは”体験”と呼べるものでした。聴くと肛門から頭のテッペンまで金串で貫かれるような興奮で満たされるような体験。
それと比較すると、このアルバムは”剣山”のようなアルバムでしょうか。先日、大日本プロレスで久しぶりに復活したデスマッチアイテム”五寸釘ボード”の方が近いように思いますが伝わりにくいと思うので剣山でいいです(笑)。
軽く触れる分には口当たりの良さすら感じてしまうほど多様性に富んでいて、ポップなアルバム。でも、強く触れようと思えば思う程、刺さってくる。もうホントすごいっすよ。最後の曲のツェッペリンっぷりとかはまだかわいいもんです。”Weep Themselves To Sleep”のギターの寸止めとか、”I'm Shakin'”のコーラスのタイミングとか殺人的。
音楽的なジャンルは”ジャック・ホワイト”でしょう。ピアノをギターと並列に扱えるという意味ではニール・ヤング化とも言えると思いますが。
とにかく最近アイドルばっかり聴いていた耳に久しぶりにロックンロールを流し込んでくれた、神棚に飾るレベルの作品だという事です。
もちろん、個人的年間ベストアルバム候補ではあります。
でも、これがベストではいけないようにも思います。
あくまでも10年以上音楽界の覇権を握った男のセカンドキャリアなんです。
”剣山のようなアルバム”という例えをしましたが、文字通りこのアルバムが土台にあってしかるべきような2010年代なりの花が上に咲く事が最も正しくも楽しい状況なんですが。
どうかこのアルバムが10位にも入りませんように。