そして、彼らの名盤と言えば、93年にリリースされた『Frosting On The Beater』というアルバムなのですが、このアルバムのプロデューサーのDon Flemingが実はTeenage Fanclubの最大の名盤でもある『Bandwagonesque』もプロデュースしているのです。Normanも信頼を置くわけですね。
さて、それでは彼ら自身についての紹介はこれほどにしておき、新作『Blood/Candy』の幕開けの曲でもある「Plastic Paperbacks」のシアトルシーンの代表ラジオ局、KEXPでのスタジオライヴ映像をご覧下さい。(続けてプレイされるのは先の名作『Frosting On The Beater』の3曲めの「Flavor Of The Month」です。よければ、こちらも続けて是非どうぞ)
「Plastic Paperbacks」の大部分を歌っているちょっと爬虫類系の雰囲気をしたニヒルガイがKen、「Flavor Of The Month」でメインボーカルを務めているぽっちゃりなお兄さんがJonです。
前者の曲については少しKenが力みすぎているようにも感じられますが、このシンプルながらも卓越されたポップメロディと力強い演奏(Posiesは、どうしてもギターが表に出て目立ちがちなパワーポップの中でも、リズム隊もパワフルでダイナミズムが感じられることも魅力です)は飽きないですよね。「Flavor Of The Month」も、とがったギターに美声が乗って、それがアンバランスでなく、むしろマッチしているのが素敵です。
この映像の音ではキレの強さも目立ちますが、音源としての新作は、今までの彼らのそれよりも柔らかな音作りでゆったり聴けることも特徴の一つとして見逃せません。また、このアルバムには多数のゲストが参加しているのですが、特に3曲めの「Licenses To Hide」はカナダの大所帯のインディーバンド、Broken Social SceneのシンガーであるLisa Lobsingerとのデュエットでもあり、よりその柔からい音が体感できると思います(リンクのmyspaceやamazonのページで視聴することができます)。
続いて、2曲め「The Glitter Prize」のライヴ映像をどうぞ。
実はこの曲も活動休止中のLetters To CleoというバンドからKey Hanleyという女性ボーカリストを招集しているのですが、そのKeyが目立つパートをKenが頑張って歌っているのも微笑ましいです。