古田琴美─2015.12. 3─
”いつか代々木公園のステージで、沢山のお客さんの前で演奏したい”
彼等の中の夢のひとつを掲げ、誰にも見つけられず、路上で直向きに歌い、努力や苦労をしてきた彼等の姿を、ずっと応援してきたファン。そして、彼等の苦労時代のエピソードを聞いて、自分の感情と重ね合わせ、当日を迎えた人も多いでしょう。この映像を観ると、涙無しには観れません。
ラストに、Vo.Gt 川上洋平がマイク無しで叫ぶ姿は感動ものです。
是非、観てみて下さい。
そして現在、ツアー「ご馳走にありつかせて頂きます」真っ最中の彼等。
このツアーが半端ないんです。
まず、10月に行われた初日の横浜が凄すぎた。
初日を迎える前に「BAYCAMP」というイベントで彼等を観たのですが、「BAYCAMP」からわずか1ヶ月足らず、しかも今作『Girl A』の製作や仕込みも入れつつの多忙な中で、アルバム『ALXD』の楽曲は勿論、過去の曲をもアップデートし、生のライブならではの勢いと、洗練されたパフォーマンス、もう本当に過去最高のライブを、なんとツアー”初日”に魅せたのである。
これは私自身もひっくり返った。まさかここまでとは思わなかったので、ライブ終了後は少しその場を動けなかったくらいだ。本当に素晴らしい夜だった。
彼等の、決して妥協しない姿勢と、ツアーを待ち望んでいたキッズの様な面持ちで挑むライブは、本当に観ていて気持ち良かった。
ツアーの合間、Vo.Gt 川上洋平の声帯結節および急性声帯炎発症を受けての仙台公演延期、そしてその公演が幕張ファイナル公演の翌月に開催されるなど、数々の壁を乗り越えてきた彼等の一筋縄ではいかない道程が、当の本人達は災難だったと思うけれど、客観視すると、とても良いドラマを生み出している。
何故なら、自身過去最大規模の会場でのワンマンライブの後に、700人キャパのライブハウスで演奏するなんて、めちゃくちゃカッコ良いじゃないか。
『ALXD』発売時に行われた
タワレコインストアや、現在のツアーで狭い箱でのライブを開催している中でも、彼等は「広いところでもやりたいし、狭い箱でもやり続けたい」と言っている。
広い会場でファイナルを迎えて、また狭いライブハウスに戻ってくるなんて、こんな最高なことはない。当人達には本当に申し訳ないけれど、さすが[Alexandros]だなぁと感心してしまうほどだ。
そして、初日の後は、2ヶ月後の幕張ファイナルで観よう、とライブ前に思っていたのだが、ライブ終了後、”これはもっと観ておかなければならないツアーだ”、と確信し、私はその1週間後の金沢から、新潟、名古屋、大阪と、各地を
駆け巡った。
各地でのライブは、本当に素晴らしいものばかりだった。それぞれの会場で、日によってお客さんの盛り上がり方も違い、何よりメンバー自身、ワンマンツアーが久し振りということで、2時間半、全て自分達の曲が演れる事に、日々喜びを隠し切れていなかった。
まだリリースされていなかったにも関わらず、各地での「Girl A」の盛り上がりが尋常ではなかったし、 ライブを重ねる毎に楽曲が成長していき、初日に観た時とは全く別物になっていた。まるで、何かが宿ったかのようにしっかりと”魅せ場”が出来、メンバーもその”魅せ場”に集中させている様子が見え、メリハリのある演奏になっていた。
特にイントロと、この楽曲の最大のポイントである、間奏の部分。間奏では、メンバーのグルーヴが最大に放たれ、これぞバンドグルーヴ、かのように、一体化している。曲が彼等を動かしているかの様に、此処でしか産まれないモノが出来ていた。それは本当に生のライブでしか味わえない感覚で、感動と躍動のステージだった。この瞬間を、目と耳に刻めて、本当に良かったと心から思えた。
私は、こういった、人間力溢れる生ならではのライブを観たくて、現場に足を運ぶと言っても過言ではない。今となっては、YouTube、SNSが発達し、どこにいてもライブ映像を観る術はたくさんある。でも、私は、その人達が生きていて、活動していて、生で観れるチャンスがあるのなら、その場所でしか観ることが出来ないその一瞬を、心の叫びを、しっかりと自分の目と耳で、逃さずに観ておきたい、そう思う。
それが今回のツアー「ご馳走にありつかせていただきます」だ。
彼等は毎夜、最高のご馳走にありつくために、自分自身と闘い、最高のライブを更新し続けている。ファイナルの幕張公演は即日SOLD OUT。彼等の夢の道程の途中である史上最大規模のワンマンが、今からとても楽しみである。
そして、初回限定盤付属DVDの代々木公園フリーライブ映像でも少し映っていた、世界一のCDショップ、タワーレコード渋谷店では『Girl A』を1F正面にて大展開中!!
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