後藤正文(ASIAN KUNG-FU GENERATION)─2012.3.24─
QUATTROの新作『4』が素晴らしい。
朝靄(アサモヤ)が晴れるようなアルバムだと思う。バンドから、楽曲から、そういうフィーリングが溢れ出ている。アルバム全体で“ALL RIGHT ”って歌いかけてくるような印象。きっと、これからずっと彼らのファンや音楽好きたちが愛し続けるアルバムになるはず。
QUATTROに限らず、洋楽から強い影響を受けているこの世代がどうやってアイデンティティを確立していくのかということに、ずっと興味がある。音楽性というよりも、言葉へのアプローチについて。だから、彼らが日本語詩の曲を作り、それが素晴らしい出来であることに興味がある。4曲目の『ほどけた靴紐』は傑作でしょう。インタビューしたいくらい。笑。
それから、アルバム1枚を通して、ギターのプロダクションが良い。左右にガッツリ開いて鳴る単音フレーズのギターが、いちいち好みで悶絶してしまう。そして、そのギターの真ん中を突き抜けてくるメロディと、それを歌う声が良い。
どこか吹っ切れた印象のQUATTRO。でなければ『4』なんていう、半ばセルフタイトルのようなタイトルは付けなかったのではないかと思う。想像だけど。
多くの人に聴いて欲しいアルバム。断固支持。
今後がとても楽しみです。もっと日本語の曲が聴きたいなと思う。
1