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(2020.02.04)

2019年ベストアルバム

2019年、今年リリースされたアルバムを中心にアーティストや音楽関係者にベストアルバムを選んでいただきました。

『Out for delivery』- Lauren desberg
ローレン・デスバーグの歌の素晴らしさは勿論、バンドの演奏も最高にかっこよくて、それぞれの歌と演奏にきゅんとしながら聴き込んでしまう。よく晴れた日に聴きたくなる、多幸感のあるアルバム。ブルーノートでのライブも素晴らしかった!

『Two Hands』- Big Thief
なんて聴き心地が良い歌とサウンドなんだろう、と思った。聴いていて眼の奥が緩むような感じ。とてもナチュラルで、どんな気分の時でも聴きたくなる。同じく2019年に発表された「U.F.O.F.」もちょっとミステリアスで大好きだけど、より生活に寄り添ってくれるようなこちらのアルバムを選出しました。

『Forfun』- Juana Molina
パンキッシュで最高!弾きながら、歌いながら、すごく楽しいんだろうなあというのが伝わってきて、にやにやしながら聴いてしまった。今までのファナ・モリーナの作風とは全く違くて驚いたけど、デンマークのフェスで自分達の楽器や機材がトラブルで現地に届かず、急遽ステージにあった楽器でパンキッシュに即興アレンジし演奏して、その場を大盛況で乗り切ったのがこのアレンジのきっかけらしい。かっこよすぎる。

『Forever Turned Around』- Whitney
歌もサウンドもやわらかくてとても好きです。ストリングスや菅も優しくバンドに溶けていて、心地が良い。あと、ジャケも好き。

『Temporary』- CRCK/LCKS
新譜が出る度、しばらくクラクラばかり聴いてしまう。中毒性がすごくて!メンバーひとりひとりの歌と音が本当に輝いているバンド。年末に出たTemporary vol.2も更に深みを感じる素晴らしい作品。(「KISS」と「searchlight」が好きすぎるのでvol.1を選びました!)
CRCK/LCKSを聴いていると、いつもなぜかとても泣きたくなる。日常に隠れている切なさやもどかしさがこみ上げてきて。それなのに、それと同時に踊り出したくなる。本当に「音楽」だなあ、と思う。

『Temporary Reality Numbers』- ナツノムジナ
1曲目が始まった瞬間から惹き込まれました。ノスタルジックな音像。でも、記憶を辿るというより、ユートピアを歩いているような感覚に近いかもしれない。幼いころの夢や空想が入り混じった遠い記憶の中にいるような、不思議な懐かしさ。だけどこのアルバムは「Temporary Reality」というタイトルで始まり、締めくくられていることに個人的にはぐっときてしまう。タイトルにはどんな意味が込められているんだろう。(そして、ラストのタイトルは何故()でとじられているんだろう)歌詞もじっくり読みながら聴いて噛み締めたい。実はまだサブスクでしか聴けていないので、CDを買います…。

『Ovall』- Ovall
一瞬一瞬、すべてがかっこいい。音楽に身を任せてただただ揺られていたくなる。それぞれのフレージングに胸がときめきます。ずっと爽やかな風が吹いているようで、聴いていて鮮やかな気持ちになる。

『Fjallaloft Live』- Moses Hightower
アイスランドのソウルバンド、Moses Hightowerのライブ盤。一時期毎日のように聴いていました。とてもおすすめです。

『Mon chien Stupide』- BRAD MEHLDAU
2019年に公開されたフランス映画「Mon chien Stupide」のブラッド・メルドーによるサウンドトラック。表情豊かな楽曲達。シンプルな音像で、ピアノ、弦、菅、ドラム、すべての楽器の音色やハーモニーがとてもうつくしくて、ずっと聴いていたくなります。

『けものたちの名前』- ROTH BART BARON
深くてうつくしいサウンドと、どこか神秘的な三船さんの歌声は、原始的な自然のうつくしさや風景を想起させる。聴いていて、心がすごく解放される。かみさまの歌声みたい、と思った。

高井 息吹 (シンガーソングライター)

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WEB
http://www.takaiibuki.com/

BIO
5歳からクラシックピアノを始める。幼い頃から自分で聴いた音楽をピアノでアレンジして弾いていた。
下地となるクラシックの素養に、ジャズ、ロック、オルタナティブ、アンビエントなど、多様な音楽性が溶け合い、オリジナリティ溢れるポップミュージックに昇華。
その天性の歌声に溢れる“衝動”が共鳴する、唯一無二の存在感は必見。
君島大空、新井和輝 (King Gnu) プロデュースの新曲 「欠片 / 瞼」 配信中。

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