oid_logo

HOME » INTERVIEW » 2019年 ベストアルバム » 小金丸 慧 (ギタリスト)

icon_h2 INTERVIEW

(2019.12.25)

2019年ベストアルバム

2019年、今年リリースされたアルバムを中心にアーティストや音楽関係者にベストアルバムを選んでいただきました。

『Infest the Rats’ Nest』- King Gizzard and the Lizard Wizard
今年のフジロックで最も衝撃を受けたバンド。まさかスラッシュメタルバンドだったとは…ギターやヴォーカルのサウンドがメタル特有のドンシャリではなく、どこかガレージロック寄りで面白く爽快。特に2人のドラマーが織りなす完璧なシンクロドラミングに感動です。

『Finding Gabriel』- Brad Mehldau
ブラッドメルドーの、特に私が好きな音楽的感性が感じられたアルバム。いきなり1曲目からマークジュリアナの血気盛んなプレイが聴け、アンブローズのインプロがプログレッシブな展開と相まって気分がぶち上がります。

『The Sky Below』- Miles Okazaki
前作 “Trickstar”以上に過激なサウンドになり深化しています。一聴しただけではただただ奇怪なだけに感じますが、やはりマイルスオカザキには1曲1曲明確な音楽的コンセプトがあります。それをちょこちょこ発見していくのが楽しいです。

『Night Flow』- パソコン音楽クラブ
“reiji no machi” のミュージックビデオが本当に素晴らしいです。映像のスピード感に歌詞、楽曲のすべてが完璧にマッチしています。泣きそうです。この文を打ち込んでいる今は深夜、これを聴きながら近所のコンビニに駆け込みたくなりました(何故…)

『Spiritual Instinct』- Alcest
シューゲイザー+ブラックメタル=ブラックゲイズとも呼ばれるこのバンド。方向性が毎作ちょっとずつ変化していて、今作は特に鬱屈とした雰囲気が押し出されてて好きです。寂しい冬にぴったり。

『A Dawn to Fear』- Cult of Luna
繰り返される超ヘヴィなリフと、良いノイズ加減がたまらなく心地よいです。ポストロック的な要素も面白い。

『Life Metal』- SUNN O)))
容赦ないスーパーヘヴィなディストーションギター、ノイズ、ひたすら長い楽曲、しかし時折入る優しい音色。全帯域が素晴らしく綺麗に鳴っています。美しささえ感じます。好みはさておき、伝説のエンジニア “スティーブアルビニ”のスタジオで、アナログ録音で作られたこの作品。メタル史においても歴史的資料価値があると思います。

『The Furnaces of Palingenesia』- Deathspell Omega
とても興味深いハーモニー感覚のブラックメタル。リズムや楽曲の面白さも最高にテンションが上がります。サウンドプロダクションも昨今のGorgutsやKralliceっぽくナチュラルで、歪んだギターがクラスターヴォイシングを弾いても破綻せず、綺麗に聴こえます。

『Mirror in Darkness』- Serpent Column
こちらも独特なハーモニー感覚を持った、独りブラックメタルプロジェクトです。おそらく全演奏とミキシングも一人でやっていると思うのですが、故に妙にやばいグルーヴを感じます。インプロなのかアレンジなのか分からないのも面白いです。とにかく音が悪くて愛おしくなっちゃいます。

『The Soft Bulletin: Live at Red Rocks (feat. The Colorado Symphony & André de Ridder)』- The Flaming Lips
つい最近、人のSNSの投稿を見て耳にした作品。リリースは今年ですが録音自体は2016年でライブアルバムです。しかし、かの名曲Race for the Prizeをこんな素晴らしいアレンジで聴かされてしまったら…ベスト入りでした。

小金丸 慧 (ギタリスト)

image_koganemaru

WEB
https://keikoganemaru-gt.tumblr.com/

BIO
東京都蒲田で生まれ育ったギタリスト。メタルやジャズをルーツに持ち、様々なシーンで活動しています。世界のビールをこよなく愛しています。 参加&サポートは MysteriousPriestess / ジャパニーズフォークメタル / OOPS! PIG PALE ALE INC. / 高円寺百景 / the chef cooks me / 廣瀬真理子とパープルヘイズ / 入江陽 / Za Feedo / TAMTAM etc…

▲ページTOPへ戻る