1.永野亮 / はじめよう
レコメンドでも書かせてもらったアルバムです。この中の「つながるのうた」のMVは今年の個人的ベストMVなんですが、YeYeや阿部芙蓉美のゲスト参加に始まって、去年ベストに入れたDadaDのメンバーがライヴに参加したり、世武裕子と共演したりと、好きなアーティストが「つながる」楽しさも与えてくれた作品でもありました。

2.Grizzly Bear / Shields
派手さはないけど気がつけば繰り返し聴いてた不思議な魅力を持つアルバム。ポップなサイケデリア。The Beatlesに全然詳しくない自分みたいな者にもその良さと影響力を改めて教えてくれるような作品でもあります。Tame Impalaもそうですね。声やコーラスも好き。BeirutやFleet Foxesにも似た感覚があります。

3.Toy / Toy
The Horrorsによく似たバンド（The Horrorsのお気に入りでもある）で、まさに去年彼らを愛聴してた感覚と似てます。Toyも黒が似合うバンド。The Horrorsよりブルー味がかった黒かな？ サマソニでのライヴ、観たかった。

4.METZ / METZ
ギャー！…と（特に怒りで）叫びたくなったときによく聴いてました。あと車で高速道路走ってるときとか。Cloud Nothingとともにオルタナ全盛期の熱さを感じさせてくれた１枚です。

5.LOSTAGE / ECHOES
ハードコアが自らの音楽史にあまりない自分のような人間にとって、LOSTAGEはハードコアの精神的な部分をボップな形で教えてくれているような気がしてます。「NAGISA」から「僕の忘れた言葉達」の流れが大好きです。

6.Bruce Springsteen / Wrecking Ball
アメリカの歴史とか広さとか奥行きとか怒りとかを感じるアルバム。Mumford&Sonsとか好きな人にも聴いて欲しい。

7.Letting Up Despite Great Faults / UNTOGETHER
業を背負っていない爽やかなNew Order…的な感覚でよく聴いてました。サラッと音楽を聴きたい気分のときにリピートした１枚。

8.Jake Bugg / Jake Bugg
声よし歌よし面構えよし。Bob Dylanっぽさ全開ですが、今年は本家よりもこちらのほうをよく聴きました。アレックス・ターナーは羨ましがってるんじゃないかなあ。ライヴ観てみたい。

9.Kindness / World, You Need A Change Of Mind
この人もライヴ見逃して悔しい思いをしたひとり。音の「間」やファンク感がツボでした。

10.She Her Her Hers / scene
今年一番聴いた作品です。期待を込めて。

数字を付けてはいますが順不同です。他にもPaul Buchanan、Kendrick Lamar、The xx、Dirty Projectors、Ogre You Asshole、七尾旅人、Crocodiles、Dog Is Dead、Sigur Ros、M.Ward等々…といったところもよく聴いてました。今年は公私ともにしんどいことが多くて心が折れかけたことが一度や二度じゃ済まなかった年だったんですが、そんな生活の中で寄り添ってくれた音楽たちです。思い入れを強く持ってこの仕事や生活してるといろいろ翻弄されることもありますが、やっぱりいくつになってもなんだかんだ言って助けられてますね、音楽には。来年は初心も思い出しつつ新しいことも始めたいです。

蛇足ながら、ベスト・ライヴは、The Stone Roses @Heaton Park, Manchester（6/30）。St.Vincent @渋谷Duo（1/10）、FEEDER @StudioCoast（10/15）、Dudley Benson @渋谷7th Floor（11/23）、Ogre You Asshole @渋谷AX（11/24）、永野亮 @渋谷Duo（12/7）、EGO-WRAPPIN' @キネマ倶楽部（12/24）…もベスト並みに良かったです。撮影で関わってないものばかり…来年は頑張ります。