the chef cooks me 2016年5月8日 "Return to the Focus Tour 2016" ライブレポート
the chef cooks meが、5月8日に東京・Mt.RAINIER HALL SHIBUYA PLEASURE PLEASUREにて、アルバム『回転体』のアナログ・レコード・リリース・ツアー「Return to the Focus Tour 2016」の初日となるワンマンライブを開催した。
(レポート:千葉明代)
the chef cooks meが、5月8日に東京・Mt.RAINIER HALL SHIBUYA PLEASURE PLEASUREにて、アルバム『回転体』のアナログ・レコード・リリース・ツアー「Return to the Focus Tour 2016」の初日となるワンマンライブを開催した。
2016年3月、10年来のバンド仲間だったという角谷翔平が新ベーシストとして加入しての初のワンマン公演となったこの日は、第1部(昼)と第2部(夜)に分けての2回公演を実施。1部は14時過ぎにライブがスタート。ドラム、鍵盤、ホーン隊らサポートメンバーを含め9名がステージへ登場、「the chef cooks meにとって、初の指定席会場でのライブです。めちゃいい演奏をするので、それぞれの楽しみ方で楽しみましょう!」とシモリョー(vo&key&g)が、客席に声をかけると満員のオーディエンスは早くもステンディングでスタンバイ。1曲目の「song of sick」から観客の歌声も重なり、オーディエンスもスタートからハイテンション。「めちゃくちゃいい顔して歌っている人がいますね!」と、シモリョーも言葉にせずにはいられないほど会場は高揚感に包まれた。ここで今回のドラムのサポートを務める伊地知潔(ASIAN KUNG-FU GENERATION、PHONO TONES)と新メンバーの角谷翔平を紹介し、管楽器の響きがさえ渡るイントロが印象的な「ハローアンセム」へ突入。「日曜の昼のライブっていいですね」と佐藤ニーチェ(g)からも笑顔があふれる。『回転体』から「ケセラセラ」「パスカル&エレクトス」を披露し、ステージは、シモリョー、ニーチェ、角谷翔平のメンバー3人のみのコーナーへ。アコースティック編成で2ndアルバムから「Across the love」、そしてエレキギター、トラックを使用して、初めて日本語詞にチャレンジしたという思い出の楽曲「アナログサンセット」を披露。初期のナンバーをセレクトした中盤では、シモリョーがMCで「今のシェフが第何章だかわからないけど、これまでの曲に新しい息吹を吹き込めてうれしい」と話していたが、その言葉を観客も体感できる一幕だった。ここで、1部のゲストであるGotch(ASIAN KUNG-FU GENERTION)が登場。「環状線は僕らをのせて」、そしてアジカンの「迷子犬と雨のビート」をプレイ。アジカンのサポートやGotchのソロでも一緒にプレイしているシモリョーはこの曲でもグルーヴ感のある演奏で会場を大いに沸かせた。終盤は、「適当な闇」での場内の大合唱、シモリョーがステージを降りての「PAINT IT BLUE」。そして最後のアンコールでは、煌びやかなアッパーチューン「WEEKEND MAGIC NUMBERS」で、場内がポジティブな空気に満たされて大団円を迎えた。
セットリストを新たに組み直して臨んだ第2部。1曲目「ゴールデン・ターゲット」のイントロから手拍子でバンドを迎えるオーディエンス。1部の興奮をそのままに、「最高だよ!the chef cooks meです!」と登場。「第1部を終えて、言葉に出来ない感情を分かちあった気持ち。メンバーと早速飲みに行きたいよねと話しました(笑)。楽しいweekendの曲を!」と、早くも4曲目の「WEEKEND MAGIC NUMBERS」で客席に乱入するシモリョー。中盤はホーン隊以外の6名で、「ふぞろいの赤」などじっくりと聴かせる楽曲を中心に展開し、客席も聴き入る。終盤10曲目の「環状線は僕らをのせて」では、1部以上にオーディエンスとサビの大合唱という展開に、シモリョーはステージ際に腰掛け歌い、シェフの目の前の景色に色を付けてくれるような音楽を媒介にステージと客席が一体となった。本編最後は、シモリョーが「僕達もしばらく休んだりしていたけれど、ベースのショウヘイも入ってくれて、改めてすごくいい気持ちでやることが出来て・・みなさんのお陰です!ありがとう!!さっきの曲(song of sick)が全てを象徴しています!」と改めて『回転体』というアルバム、そしてファンへの感謝を語り、「流転する世界」で締めた。客席の盛り上がりは沸点に達し、自然と高まる手拍子の中アンコールへ。ラストナンバーは「ハローアンセム」。客席はもちろん大合唱となり、盛り上がりは最高潮となった。終演のBGMも流れる中アンコールの拍手は鳴り止まず、メンバー3名が再登場。「次のライブでまたいい曲やりたいのでそれを楽しみにしていて下さい。みんなどうもありがとう!すぐにレコーディングに入りたい気分です。いい曲書きます!」と改めて感謝と決意を表明し、この日を閉じた。
この日、1部で演奏した「アナログサンセット」を現在のメンバーで再レコーディングした音源、そして彼らのライブを撮影している盟友・山川哲矢のライブ写真をセットしたDLコードを記載したカードを、帰り際に来場者にプレゼント。
新メンバー角谷翔平の跳ねるベースが、新生the chef cooks meの楽曲にこれまで以上に彩りを加え、続く7月3日(日)・名古屋 NAGOYA HeartLand、7月16日(土)・大阪 OSAKA MUSEにさらに期待が募る1日となった。
“Return to the Focus Tour 2016” 5/8東京公演セットリスト
【第1部】
1.song of sick
2.ハローアンセム
3.僕らの住む町
4.ケセラセラ
5.パスカル&エレクトス
6.Across the love(3人)
7.アナログサンセット(3人)
8.プラットホームと夜の風
9.シンボルマーク
10.joy&sorrow&tears&smiles
11.環状線は僕らをのせて
12.迷子犬と雨のビート
13.ゴールデン・ターゲット
14.適当な闇
15.PAINT IT BLUE
En1. まちに
En2. WEEEKEND MAGIC NUMBERS
【第2部】
1.ゴールデン・ターゲット
2.光のゆくえ
3.四季に歌えば
4.WEEEKEND MAGIC NUMBERS
5.パスカル&エレクトス
6.ふぞろいの赤
7.エメラルド
8.うつくしいひと
9.キャンバスに幻を
10.環状線は僕らをのせて
11.ケセラセラ
12.適当な闇
13.PAINT IT BLUE
14.song of sick
15.流転する世界
En1. まちに
En2. ハローアンセム
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